シンガポール航空(SIA/SQ)は5月19日、シンガポール-成田線にボーイング787-10型機を就航させた。国内では関西空港に次ぐ2路線目。20日で開港40周年を迎える成田空港に、華を添えた。
787-10は、3機種ある787のうち長胴型787-9の胴体を5.5メートル延長したもので、全長は68メートルとなり、大型機777-200より4.3メートル長い。座席数は2クラス337席(ビジネス36席、エコノミー301席)で、観光需要が多い中距離路線を中心に投入する。
シンガポール航空は、787-10を運航する世界初の航空会社で、確定発注は最多の49機。エンジンは、ロールス・ロイス製トレント1000の改良型「トレント1000 TEN」を採用した。
787-10による世界初の定期便は、5月3日のシンガポール発関西行きSQ618便と、折り返しのSQ619便。シンガポール航空が今年で日本就航50周年を迎えることを記念し、関西線が最初の路線に選ばれた。
成田線は現在1日2往復で、午前中に成田を発着するSQ638/637便に導入。運航スケジュールは、成田行きSQ638便がシンガポールを午後11時55分に出発し、翌日午前8時に着く。シンガポール行きSQ637便は、午前11時10分に成田を出発し、午後5時20分に到着する。
シンガポール航空は、成田が開港30周年を迎えた2008年5月20日には、エアバスA380型機を成田線に投入しており、今回は40周年と自社の日本就航50周年を祝う形になった。
787-10の成田就航初日の19日は、成田のチェックインカウンターで特製マカロンが乗客に配られた。46番ゲート(搭乗口)前には、記念撮影用に横3.74メートル×縦2.24メートルの787-10を描いたバックシートが用意され、子供用制服を着用した親子連れなどが、スマートフォンで写真を撮っていた。
成田行きSQ638便(787-10、登録番号9V-SCD)は、シンガポールを18日午後11時56分に乗客315人(幼児6人含む)を乗せて出発し、午前7時54分に到着。折り返しのシンガポール行きSQ637便は、成田を19日午前11時24分に乗客277人(幼児5人含む)を乗せて出発し、午後5時15分に到着した。
シンガポール航空は今後、エアバスA330-300型機(2クラス285席:ビジネス30席、エコノミー255席)で運航している中部線と福岡線も、年内に787-10へ置き換える。
SQ638/637便運航スケジュール
SQ638 シンガポール(23:55)→成田(翌日08:00)運航日:5月18日から
SQ637 成田(11:10)→シンガポール(17:20)運航日:5月19日から
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