エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2018年5月4日 23:11 JST

777-200より長い最新787　写真特集・シンガポール航空787-10 関空就航

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　787では全長がもっとも長いボーイング787-10型機が5月3日、関西空港に就航した。シンガポール航空（SIA/SQ）による世界初の定期便で、同社が今年で日本就航50周年を迎えることなどを記念し、シンガポール－関西線が選ばれた。

関空を出発するシンガポール航空のシンガポール行き787-10初便のSQ619便。787では全長がもっとも長い＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　787-10は、3機種ある787のうち長胴型787-9の胴体を5.5メートル延長したもので、全長は68メートルとなり、大型機777-200より4.3メートル長い。座席数は2クラス337席で、ビジネスクラス36席、エコノミークラス301席となり、観光需要が多い中距離路線を中心に投入する。

　シートは、アジア域内路線用に新開発した。ビジネスクラスは、1-2-1席のスタッガード配列のステリア・エアロスペース製フルフラットシートで、既存の2-2-2席配列と異なり全席が通路に面している。

　長さは193センチ（76インチ）、幅は66センチ（26インチ）で、個人用画面は18インチのタッチパネルモニター。中央席は可動式のパーティションがあり、カップルや友人であれば開放、隣席が他人であれば閉めることができる。収納スペース内に電源コンセントや充電用USB端子を完備し、脇には鏡を設けた。

　バックシェル内側には、東レ（3402）のイタリア子会社アルカンターラ製のスエード調生地を採用。バックシェルの形状は、ベッドポジションにした際、エンジン音などを感じにくいようにしたという。また、ひじ掛けは上げ下げできるようにした。

　エコノミークラスはレカロ製。3-3-3席配列で、6段階に調整可能なヘッドレストを備える。個人用画面は11.6インチのタッチパネルモニターを採用した。従来あったフットレストは利用率が低いことからなくし、手荷物をしまいやすくするとともに、足もとを広くした。

　機内エンターテインメント（IFE）「クリスワールド」も、新世代のものを採用。米パナソニック・アビオニクス製「eX3」を搭載し、日本語コンテンツに対応している。

　シンガポール航空の関西線は1日2往復。これまでのエアバスA330-300型機（2クラス285席：ビジネス30席、エコノミー255席）と比べ、787-10は1便あたり52席（18％）増えた。関空を夜発着するSQ622/623便も、5月16日から787-10に変更し、18日からは成田線にも投入する。A330-300で運航している中部線と福岡線も、年内に787-10へ置き換える。

　就航初日の3日は、関西行きSQ618便がシンガポールを午前1時24分に出発し、午前8時33分に到着。折り返しのシンガポール行きSQ619便は、満席で午前11時5分に出発し、午後4時51分に到着した。

就航初日の運航実績
SQ618 シンガポール（定刻01:25 実績01:24）→関西（定刻09:05 実績08:33）
SQ619 関西（定刻10:55 実績11:05）→シンガポール（定刻16:40 実績16:51）

＊写真は32枚。
＊各クラスのより詳しい写真特集はこちら。
・ビジネスクラス編隣り合うベッドになる中央席
・エコノミークラス編フットレスト廃止で足もと広々

関空の41番スポットに駐機中のシンガポール航空787-10の最後部R4ドアから見た39番スポットで出発を待つKLMの777-200ER＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関空に到着するシンガポール発初便のSQ618便＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関空の41番スポットに到着したシンガポール発初便のSQ618便＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラスを紹介する客室乗務員＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ベッドを隣合わせにしたようになるシンガポール航空の787-10ビジネスクラス中央席＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラス左側最前列席＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラス左側最前列席＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラス左側2列目席＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラス中央席＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラスの収納スペース＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラスのバックシェル＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラス＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空の787-10ビジネスクラス＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ひじ掛けを下げた状態のシンガポール航空の787-10ビジネスクラス＝18年5月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire