全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、2019年春に就航させる超大型機エアバスA380型機の初号機を、2019年3月に受領する計画を進めている。受領後はパイロットや整備士、グランドハンドリング(地上支援)などの訓練を進め、早ければ1カ月後の4月にも就航する見通しだ。
ANAHDは、A380の新造機を3機導入。エンジンはロールス・ロイス製トレント900を選定した。座席数は4クラス520席(ファースト8席、ビジネス56席、プレミアムエコノミー73席、エコノミー383席)で、世界最大のA380運航会社である中東のエミレーツ航空(UAE/EK)の3クラス489席(ファースト14席、ビジネス76席、エコノミー399席)より31席多い。
「空飛ぶウミガメ」の意味を持つ「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」と名付け、全機が特別塗装。ハワイの空と海、夕陽をイメージし、青(ANAブルー)と深緑(エメラルドグリーン)、オレンジ(サンセットオレンジ)と、1機ごとに色が異なるデザインが採用された。
ANAのホノルル線では初のファーストクラスを設定。日本初のドアを備えた個室型シートを導入する。ビジネスクラスは、家族やカップルが隣同士で座れるペアシートを取り入れ、エコノミーには、日本の航空会社では初となる、ベッドのように使える「カウチシート」を60席設定する。
また、ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港(旧称ホノルル国際空港)には、自社ラウンジを新設。空港側も、2階建て対応のPBB(搭乗橋)を用意する。
ホノルル線は、ビジネスマンが出張で貯めたマイルを家族旅行などに使うなど、特典航空券の人気が高い路線であるため、A380で顧客の囲い込みを進める。
ANAのハワイ路線は、成田-ホノルル線が1日2往復と、羽田-ホノルル線が1日1往復の計3往復。一方、競合の日本航空(JAL/JL、9201)は、成田-ホノルル線を1日4往復、関西-ホノルル線を1日2往復、中部-ホノルル線を1日1往復運航するほか、成田-コナ線を1日1往復飛ばしており、3月25日に始まった夏ダイヤからは、ハワイアン航空(HAL/HA)とコードシェアを実施している。
500席以上のA380を投入することで、JALの牙城ハワイで勝負に出る。
関連リンク
#hawaii24(ANAの特設サイト)
全日本空輸
Airbus
エアバス・ジャパン
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