スカイマーク(SKY/BC)の市江正彦社長は、現在運航しているボーイング737-800型機(1クラス177席)の後継機について、200席クラスの機材が視野に入っていることを明らかにした。4月9日までに取材に応じた。
スカイマークは現在、737-800を26機保有。年内に1機、2019年に2機受領予定で、29機体制を構築する。一方で、737-800が2019年に生産終了となることから、後継機の検討を進めている。
2017年4月から今年2月までの搭乗率は、平均で84.1%、路線網の6割近くを占める羽田路線に限ると90%を上回っており、1便あたりの提供座席数は限界に達しつつある。
市江社長は、「200席くらいにする可能性は十分ある」と、機材の大型化に前向きな姿勢を示した。ボーイングとエアバスのどちらを選定するかについては、「どれが良いかは決めきれていない」とした上で、「ボーイングであれば、737 MAXは737-800と連続性がある。時間とコストを掛けずに移行できて一番楽だが、エアバスも良い飛行機を出している」と述べ、737 MAXとA320neoの両ファミリーを軸に検討を進めている。
「2機種入れると、パイロットと整備士は現在の1.3倍から1.5倍必要になるが、人材を確保すること自体が難しい。(機種の)入れ替えができるかの検証が必要だ。多少燃費が良いことよりも、飛行機がいつも稼働しているほうが重要」(市江社長)と、大掛かりな機種の変更には慎重な姿勢を示した。
737 MAXのうち、メーカー標準座席数が200席以上のものは、LCC向けで胴体長が737 MAX 8(1クラス189席)と同じまま、座席数を増やした737 MAX 200(同210席)を除くと、737-900ERの後継機737 MAX 9(同220席)と、さらに胴体を長くした737 MAX 10(同230席)がある。エアバスは、A321neoの標準座席数を1クラス最大240席としている。
また、2014年4月から2015年1月まで運航していたA330-300(1クラス271席)のようなワイドボディー(双通路)機を導入する可能性については、「2機種そろえる整備体制がきっちりできるめどが立たないとリスクが高い。5年から10年先ならあるかもしれない」と述べるにとどめた。
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