エンブラエルは現地時間4月4日、新型リージョナルジェット機E190-E2の初号機(登録番号LN-WEA)をノルウェーの地域航空会社ヴィデロー航空(WIF/WF)に引き渡した。
ヴィデローはE190-E2を3機確定発注済みで、12機の購入権を有している。購入権がすべて行使された際の発注総額は、約8億7300万米ドル(約936億円)。座席数は、1クラス114席となる。
E190-E2は、次世代機「E2シリーズ」のうち、最初に開発した機種。現行のエンブラエル170(E170)とE175、E190、E195で構成する「Eジェット」の後継機で、E175-E2とE190-E2、E195-E2の3機種で構成する。
今年2月に、E190-E2はANAC(ブラジル民間航空国家機関)とFAA(米国連邦航空局)、EASA(欧州航空安全局)から型式証明を取得した。
メーカー標準座席数は、E190-E2が1クラス106席、2クラス97席。2019年前半から顧客への引き渡しを計画しているE195-E2が1クラス146席、2クラス120席、2021年に引き渡しを始めるE175-E2は1クラス88席、2クラス80席となる。
エンジンは、三菱航空機が開発を進めているリージョナルジェット機「MRJ」と同じく、低燃費と低騒音を特徴とする米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製GTFエンジンを採用。推力の違いにより、E175-E2がPW1700G、E190-E2とE195-E2がPW1900Gを搭載する。
新型エンジンのほか、新設計の主翼や、整備性を向上させた主脚が特徴。Eジェットと比べた場合、機体を運航できる日数を10年間で15日増やせるほか、パイロットがEジェットから移行する際の訓練期間は2.5日だという。
ヴィデローのE190-E2は、4月24日に国内線に就航予定。ベルゲンを午前7時15分に出発するトロムソ行き国内線WF616便が初便となる見通し。26日からは、ベルゲン-ボーデ線にも投入する。8月13日からは国際線でも運航を開始し、ベルゲン-ミュンヘン、ハンブルクの各線に就航する見込み。
初号機の運航スケジュール(国内線)
WF616 ベルゲン(07:15)→トロムソ(09:15)就航日:4月24日
WF617 トロムソ(11:15)→ベルゲン(13:15)就航日:4月24日
WF614 ベルゲン(08:10)→ボーデ(09:45)就航日:4月26日
WF615 ボーデ(12:25)→ベルゲン(14:00)就航日:4月26日
E190-E2
・足もとにもキャリーバッグ 写真特集・エンブラエルE190-E2(18年3月8日)
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・エンブラエル、第2世代EジェットのエンジンにP&WのPurePower選定(13年1月15日)
エンブラエルの動向
・エンブラエル、1400機目のEジェット納入 アメリカン航空にE175(17年12月7日)
・スカイウェスト、エンブラエルE175を20機追加発注 45機に、MRJ遅延影響か(7年10月11日)
・パリ航空ショー、ボーイングがエアバス下す エンブラエルはイヌワシE195-E2でアピール(17年6月23日)
・エンブラエル、JALからE190追加受注 ジェイエア機(17年6月21日)
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