7月に日本就航10周年を迎える韓国のLCC、チェジュ航空(JJA/7C)は3月14日、成田市内で会見を開いた。2017年の日韓路線の乗客数では、韓国系LCCで唯一200万人を突破したことなどをアピール。また、成田や中部から以遠権によるグアムやサイパンへの就航について、年内就航に向けて検討を進めていることを明らかにした。
チェジュ航空は2005年1月25日設立で、2006年6月5日就航。韓国の航空会社としては、大韓航空(KAL/KE)とアシアナ航空(AAR/OZ)に続く第3位で、機材はボーイング737-800型機(186席または189席)を32機運航しており、毎年7機から8機程度増機し、2020年には56機体制を目指す。
日本初就航は、2008年7月11日に済州-広島間で運航したチャーター便。2009年3月20日に開設したソウル(仁川)-関西線が、日本路線初の定期便となった。
現在はソウルの仁川と金浦の2空港と釜山から、日本の8都市へ13路線を運航。仁川からは成田(週25往復)と関空(週27往復)、中部(週14往復)、新千歳(週14往復)、福岡(週最大28往復)、鹿児島(週3往復)、那覇(週7往復)、松山(週3往復)、金浦からは関空(週14往復)、釜山からは成田(週7往復)と関空(週14往復)、福岡(週14往復)、那覇(週3往復)へ乗り入れている。
2017年は年間で日本路線を約1万5000便運航し、264万1000人を運んだ。日本路線の売上高は2495億ウォン(約249億5000万円)で、チェジュ全体の売上高の25%を占める。
4月からは仁川-成田線、新千歳線、福岡線を増便するほか、4月末に務安-関西線の開設を計画している。また、成田や中部から以遠権を行使し、グアムやサイパンへの就航を検討。チェジュによると、すでに韓国当局から以遠権の行使について承認を得ており、年内就航を前向きに検討しているという。
日本発着のグアム・サイパン路線は、米国系航空会社の撤退が進んでおり、アジアのLCCによる争奪戦が始まりそうだ。
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チェジュ航空
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