国土交通省航空局(JCAB)は1月14日、日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA824J)が9日と13日に燃料漏れを起こしたことを受け、調査チームを立ち上げた。米国連邦航空局(FAA)やボーイングと連絡を取りながら、機体のある成田空港で独自調査を行う。
調査チームはJCABの整備審査官と航空機検査官、監査担当の6人と、運輸安全委員会(JTSB)の航空事故調査官1人の計7人で構成。14日から成田で実機調査やJALからの聞き取り調査を開始した。
1月に入り787のトラブルが相次いでおり、火災につながる恐れのある燃料漏れ2件を調査対象にした。別の機体で起きた補助動力装置(APU)用バッテリーからの出火については現在、米国家運輸安全委員会(NTSB)が調査を進めており、状況を見極めるようだ。
JCABの担当者は「不安要素を早期に究明したい」と述べ、FAAやボーイングと連絡を取りながら独自調査を進めていくとした。
現在JALでは787を7機、全日本空輸(ANA、9202)は17機保有している。燃料漏れを起こした機体は、JALが昨年9月に受領した6号機で、APU用バッテリーから出火した機体は12月受領の7号機。
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国土交通省
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