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日本航空（JAL/JL、9201）グループで沖縄の離島路線を運航する琉球エアーコミューター（RAC）の機材が2月1日、ボンバルディアDHC-8-Q400CC（カーゴコンビ）に統一された。これまで運航してきた機材が1月31日にすべて退役し、2016年4月から導入を始めたQ400CCによる5機体制になった。
那覇を出発するRACのQ400CC＝18年2月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
Q400CCの機内＝18年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
これまでの機材は、Q100（DHC-8-Q100、1クラス39席）が4機と、Q300（DHC-8-Q300、1クラス50席）が1機の計5機。Q400CCは両機種の後継機で、2016年4月15日に就航した。これに伴い、Q100は2016年4月から2017年7月にかけて順次退役し、最後に残ったQ300も、1月31日をもって定期便の運航から離れた。
Q400CCは、Q400の機体後方にある貨物室を拡張した機体で、RACがローンチカスタマー。既存機を5機のQ400CCに置き換えた。
座席数は、Q100より11席多い50席。シートピッチは約89センチ（35インチ）で、Q100と比べ約10センチ、Q300比で7.5センチ広くなった。内装は、JALの国内線新仕様「JALスカイネクスト」と準じた革張りシートやLED照明を採り入れた。
RACのQ400CCの貨物室＝18年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
貨物室は23.4立方メートルで、Q300の9.1立方メートル、Q100の8.5立方メートルと比較して、約2.5倍広くなった。貨物は4082キロまで搭載できる。貨物室の扉はこれまで内開きから外開きとなり、作業しやすくなった。
貨物室が大型化することで、ダイビングや釣り、サイクリングなどを目的とした観光客の離島誘致や、与那国のカジキマグロや久米島のクルマエビ、北大東島のアワビなど、生鮮品をはじめとする地元特産品を、乗客の荷物とともに運べるようになった。
1月31日、機材更新完了の報告会見を那覇空港で開いたRACの伊礼恭社長は、「2016年度の搭乗者数は50万人突破し、Q400CC導入前の2014年度と比べて旅客輸送量が114％増加した。貨物も2016年度は初めて3000トンを突破し、2014年度に対して130％伸びた」と導入効果を説明。伊礼社長が、ボンバルディアのアジア太平洋担当営業部門のフランソワ・コニャー副社長に感謝状を贈り、コニャー副社長からはQ400CCの木製モデルプレーンが贈呈された。
伊礼社長は、「Q400CC導入当初は、離島からの特産物の輸送が増えると予想していたが、これに加えて離島の住民が注文したeコマースの商品が増えている」と述べ、離島の旺盛な通販需要が貨物輸送量を押し上げていることを明らかにした。また、台風などで欠航が生じた後も、離島へ生活必需品を大量に運べるようになったという。
Q400CCの最終受領機となった5号機（登録番号JA85RC）は、2月1日の那覇午前7時35分発久米島行き871便が初便となった。
＊写真は27枚。
ボンバルディアのコニャー副社長（右）に感謝状を贈るRACの伊礼社長＝18年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ボンバルディアのコニャー副社長（右）からQ400CCの木製モデルプレーンを受け取るRACの伊礼社長＝18年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
RACのQ400CCの5号機＝18年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
Q400CCの機内で救命胴衣の使い方を説明するRACの客室乗務員＝18年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
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