日本航空(JAL、9201)は12月20日、全クラスに新シートを導入した国際線用ボーイング777-300ER型機の新仕様機「SKY SUITE 777(スカイスイート 777)」の改修初号機(登録番号JA731J)を報道関係者に公開した。2013年1月9日から成田-ロンドン線JL401/402便に投入する。
ビジネスクラスの全席から通路へアクセスできるフルフラットシート導入や、足もとのスペースを最大約10cm広げて男性客でも足を組める広さのエコノミークラスのシートが目玉だ。
機内食も“空の上のレストラン”をコンセプトに新メニューを展開。郊外などにある宿泊設備を備えたレストラン「オーベルジュ」を目指した。開発担当者によると、ビジネスのシートも寝具や寝心地をこだわったという。
座席数はファースト8席(現行8または9席)、ビジネス49席(77または63席)、プレミアムエコノミー40席(46または44席)、エコノミー135席(115または156席)の計232席で、改修前の246席または272席より席数を抑えた。時刻表などでは同機を「SS7」と表記する。
ファーストのシート名は「JALスイート」。配列は1-2-1で、ベッド長は約199.4cm、ベッド幅は最大約84cm。世界最大級のベッドサイズで、テンピュールの寝具を採用した。木目調のデザインに一新し、個人モニターも19インチから23インチに大型化した。シートは英コンター社製。
ビジネスのシート名は「スカイスイート」。配列は2-3-2で、ベッド長は最大約188cm、ベッド幅は最大約65cm、ベッド時の足もと幅は約53cm。シート配置を少しずらすことで全席から通路へアクセスできる構造を採用した。水平型完全フルフラットシートの導入により足もとまで広いベッドと、個室に近い構造でファーストクラス並みの居住性を実現している。シートは米B/Eエアロスペース社製。
プレミアムエコノミーのシート名は「スカイプレミアム」。配列は2-4-2で、シートピッチは約107cm(42インチ)と現行の約97cm(38インチ)から約10cm(4インチ)広げた。アームレスト間のシート幅は約48cmで、タッチパネル式個人モニターは12.1インチ(最前列のみ8.9インチ)のものを導入した。シートは仏シクマ社製。
エコノミーのシート名は「スカイワイダー」。配列は3-3-3で、シートピッチは最大約86cm(34インチ)と現行の約79cm(31インチ)から約7.6cm(3インチ)広げた。アームレスト間のシート幅は従来より2cm広い約47cm、タッチパネル式個人モニターは10.6インチ(最前列のみ8.9インチ)のものを導入した。シートは独ZIM社製。
今後保有する全13機の改修を進めて成田-ニューヨーク線など欧米方面を中心に導入路線を拡大。2月中予定の改修2号機の運航開始まではロンドン線のスカイスイート機による運航は隔日で、1月は奇数日、2月は偶数日に運航する。
*ファースト・ビジネスのシート詳細はこちら、プレミアムエコノミーとエコノミーはこちら。
*ビジネスクラス担当者へのインタビューはこちら。
*初便就航の様子はこちら。
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