エアライン, ボーイング, 機体 — 2017年10月4日 12:02 JST

ボーイング、シンガポール航空向け787-10初号機ロールアウト

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ボーイングは現地時間10月3日、シンガポール航空(SIA/SQ)向け787-10初号機がロールアウトしたと発表した。2018年上期の引き渡しを予定している。

ノースチャールストン工場でロールアウトしたシンガポール航空の787-10初号機(ボーイング提供)

 787-10は全機の最終組立をサウスカロライナ州ノースチャールストン工場が担当。シンガポール航空向け初号機も、同工場でロールアウトした。今後機体の塗装やシステム点検、エンジンの動作確認などを進めていく。

 シンガポール航空は787-10の事業化を決定する「ローンチカスタマー」の1社として30機を発注し、今年2月に19機を追加発注する基本合意(LoI)をボーイングと締結している。シンガポール航空は中距離国際線に787-10を投入する。

 787-10は、787ファミリーで3機種目となる超長胴型で、初飛行は2017年、航空各社への引き渡し開始は2018年を予定。787の前部胴体は、標準型である787-8が約7メートル、787-10が約13メートルと、787-10は787-8と比べて約2倍の長さで、787ファミリー最長の機体となる。

 長胴型の787-9の胴体をそのまま延長することから、ボーイングは効率性と共通性の高さをアピールする。メーカー標準座席数は2クラス構成の場合、787-9より40席多い330席。航続距離は6430海里(1万1910km)で、双通路機(ワイドボディー機)により運航されている路線の90%以上をカバーできる。

 ボーイングの8月末時点の受注実績によると、787の受注は1278機で、787-9が675機でもっとも多く、787-8が426機、787-10が177機となっている。

ノースチャールストン工場でロールアウトしたシンガポール航空の787-10初号機(ボーイング提供)

関連リンク
シンガポール航空
Boeing
ボーイング・ジャパン

2月に追加発注
シンガポール航空、777Xを20機発注 787-10は19機追加(17年2月10日)

787-10
787-10試験機の機内 写真特集・パリ航空ショー2017(1)(17年7月5日)
ボーイング、787-10の初飛行成功 超長胴型、ANAも発注(17年4月1日)
ボーイング、787-10お披露目 ANAも発注(17年2月18日)

写真特集・ボーイング787-10初飛行
離陸編 787最大の機体、チャールストン舞う(17年4月7日)
到着編 787-9と95%共通設計(17年4月13日)