社内規定の資格要件に満たない整備士2人を確認主任者に選任し、国土交通省から11月16日に厳重注意を受けたジェットスター・ジャパン(JJP)は12月17日、再発防止策など是正措置をまとめた改善計画書を同省に提出した。また、整備部門の人員を2013年1月中に7人増員すると発表した。
酒井忠雄安全保安管理本部長は、「コミュニケーション不足と忙しいのが背景。複合的な要因で起きた」と説明し、社内のコミュニケーション不足や整備本部の人員不足などを問題発生の要因として挙げた。
1月から航空法や自社規定などの再教育を全社で実施。整備本部のうち、技術部と品質保証部のスタッフ部門を現在の26人から7人増員し、整備士を合わせて56人体制にする。コミュニケーションの改善では、毎朝打ち合わせをしてメールでの連絡では伝わらない部分を補足する。また、社内処分は行わないという。
確認主任者は運航前の機体を点検し、問題がないかを最終的に判断する。JJPでは確認主任者に選任する際、社内訓練を受けることや他社で同職の経験が3年以上あることなどを規定しているが、2人は要件を満たしていなかった。このうち1人については、社内で要件を満たしていないことを把握していたにもかかわらず、適切な是正措置がとられていなかった。
この問題でJJPは第2拠点として22日から関西空港に2機常駐させる計画を一時凍結。当初は冬期スケジュールが始まる10月28日から常駐させる予定を11月22日としていたため、再延期となった。関空の拠点化は早くても3月中となる見込みで、国際線就航は当初予定の13年上期から7月ごろにずれ込む見通し。
関空の拠点化延期に伴う欠航や運航便の時刻変更により、10月28日から13年3月30日までの期間中、約2万2000人に予約の取り消しなどの影響が生じた。
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