機体, 需要, 需要予測 — 2017年9月12日 06:00 JST

エアバスヘリ、日本市場は年2%成長 36年までの20年予測

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 エアバス・ヘリコプターズ・ジャパンのオリヴィエ・ティリエ社長は9月11日、日本の民間ヘリコプター市場は2036年までの20年間で、毎年2%の成長が見込まれるとの見方を示した。

エアバス・ヘリコプターズ・ジャパンのティリエ社長=17年9月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 日本の民間・官公庁機市場で、エアバスヘリのシェアは55%で首位となっており、347機が運用中。今年はこれまでに、海上保安庁が大型ヘリH225を3機追加発注、警視庁が大型ヘリH215を1機契約、アカギヘリコプターが小型ヘリH125を1機発注した。

 納入は、美樹観光にH125を1機引き渡し済み。年内には、ヒラタ学園に小型のH135とH145を1機ずつ、熊本県に中型のAS365N3+を1機、福岡市消防局にAS365N3+を1機の計4機を引き渡す見通し。

 11日に都内で開かれたメディア・ブリーフィングで、ティリエ社長は「今後20年間で毎年2%の成長が見込まれるため、日本市場はエアバスヘリにとって重要な市場だ」と語った。

エアバス・ヘリコプターズのヴェーヴ・ノースアジア代表(左)=17年9月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エアバスヘリでノースアジア代表を務めるマリー・アニエス ヴェーヴ氏は、「われわれの民間ヘリは、3分の1がアジア向け。日本の需要は機体更新で生じており、H135の機数はアジアの中でも突出している」と分析。アジア市場の今後20年間の伸び率については、3.3%と予測し、東南アジアと中国、インドでの大幅な需要増加を示唆した。1997年から2016年までの伸び率が1.8%であったことから、大幅な拡大を見込んでいる。

 日本市場について、ヴェーヴ代表は「機体数は2011年に底を打ち、成長を始めた」と述べ、日本市場でもっとも重要となる人員輸送分野のほか、ドクターヘリや消防・防災ヘリ、捜索救助(SAR)ヘリの需要増加がみられるという。

 ドクターヘリについては、厚生労働省による財源補助により、全国15分以内にドクターヘリが到着できるようにする新規定導入に伴い、拠点となる医療機関が70-100カ所に増えるとの見方を示した。また、ドクターヘリのパイロットのうち、3分の2以上が50歳以上であることから、若年層パイロット不足の解消が課題になるとした。

 川崎重工業(7012)と共同開発した中型双発ヘリ「H145/BK117 D-2」は、日本市場初のドクターヘリ仕様機を12月に納入するという。

 また、無人機「VSR700」については、日本では自衛隊や企業と装備品に関する共同開発を進めていくとした。

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