日本航空(JAL/JL、9201)は9月1日、成田ーメルボルン線を1日1往復で開設した。JALがメルボルンに就航するのは初めて。
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機材はボーイング787-8型機の新仕様機「スカイスイート787(SS8)」(3クラス161席:ビジネス38席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー88席)を使用する。
メルボルン行きJL773便は、成田を午前10時30分に出発して、午後9時55分着。成田行きJL774便はメルボルンを午前0時5分に出発し、午前9時5分に到着する。メルボルン発は現地時間2日から運航を始める。
JALが運航する豪州路線は、成田-シドニー線と合わせて2路線。シドニー早朝着・午前発とは異なるスケジュールを設定することで、利用者の利便性向上を図る。
JALの植木義晴社長は、「JALの豪州就航は1969年。当時は羽田から香港とマニラ経由でシドニーに向かう、16時間の長旅だった。メルボルンは豪州第2の都市で、世界でもっとも住みやすい街と言われている。F-1のメルボルングランプリ開催や、おしゃれなカフェ、ペンギンのいるフィリップ島と観光地も多い」とアピールした。
在豪州日本大使館に書記官として勤務経験がある、来賓として出席した国土交通省航空局(JCAB)の久保田雅晴航空ネットワーク部長は、「日豪間はこの5年で往来旅客数は約70%増加した。豪州の中でシドニーと並ぶ経済・文化の中心地で、多くの豪州企業が本社を構え、日系企業が進出している。ビジネスと観光両面で両国関係が深まると確信している」とあいさつした。
初便の成田発JL773便(787-8、登録番号JA845J)は、乗客159人(幼児なし)と乗員11人(パイロット3人、客室乗務員8人)を乗せ、定刻の午前10時30分に出発。成田空港の消防車による放水アーチをくぐり抜け、メルボルンへ向かった。
植木社長は、目標とするメルボルン線の平均ロードファクター(座席利用率)について「国際線の平均である80%はいくだろう。観光とビジネスの需要のバランスが良い路線だ」と、自信を示した。
パイロットとして豪州路線も飛んでいた植木社長は、「楽しみはシーフードとワインだった。食は大切なことだ」と、豪州旅行の目玉の一つとして、シーフードを推薦していた。
また、JALは今月15日から成田−コナ線を2010年10月以来、およそ7年ぶりに再開する。成田路線拡充について、植木社長は「羽田も便利だが、それだけでは(首都圏の需要をまかなうために)足りない。成田が素晴らしい空港であることを世界に発信したい」と語った。
成田-メルボルン線はJALのほか、同じ航空連合「ワンワールド・アライアンス」に属する豪州のカンタス航空(QFA/QF)が、1日1往復運航している。
運航スケジュール
成田-メルボルン
JL773 成田(10:30)→メルボルン(21:55)運航日:9月1日から
JL774 メルボルン(00:05)→成田(09:05)運航日:9月2日から
JL773 成田(10:30)→メルボルン(22:55)運航日:10月1日から
JL774 メルボルン(00:35)→成田(08:35)運航日:10月2日から
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