IATA(国際航空運送協会)の2017年5月の世界旅客輸送実績は、国際線と国内線の合計で、有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)は対前年同月比7.7%増加、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は6.1%増加した。ロードファクター(座席利用率、L/F)は1.2ポイント上昇し80.1%だった。
―記事の概要―
・国内・国際線合計
・国際線
・国内線
国内・国際線合計
調査対象は日本を含むアジア太平洋と、欧州、北米、中東、中南米、アフリカの各地域。国際線と国内線の合計を地域別で見ると、アジア太平洋地域はRPKが11.8%、ASKが8.6%それぞれ増加。L/Fは2.2ポイント上昇し79.6%だった。
L/Fは中東以外で前年を上回った。欧州は前年同月比1.6ポイント上昇の82.2%、北米が0.2ポイント上昇の84.0%、中東が1.4ポイント低下の70.0%、中南米が1.4ポイント上昇の80.5%、アフリカが3.6ポイント上昇の68.2%だった。
RPK・ASKともに、すべての地域で増加した。アフリカはRPKが10.4%、ASKが4.6%それぞれ増加し、L/Fを押し上げた。
国際線
国際線はRPKが7.6%、ASKが5.7%それぞれ増加。L/Fは1.4ポイント上昇の78.5%だった。地域別で見ると、アジア太平洋地域はRPKが10.5%、ASKが7.2%それぞれ増加。L/Fは2.3ポイント上昇の77.6%だった。
L/Fは中東以外で前年を上回った。欧州が1.8ポイント上昇の82.8%、北米が0.5ポイント上昇の80.5%、中東が1.3ポイント低下の69.8%、中南米が1.9ポイント上昇の81.8%、アフリカが4.0ポイント上昇の67.5%だった。
RPK・ASKともに、すべての地域で増加。アフリカはRPKが11.7%、ASKが5.1%それぞれ増加し、L/Fを押し上げた。
国内線
国内線はRPKが7.9%、ASKが6.9%それぞれ増加。L/Fは0.8ポイント上昇の83.0%だった。
国内線の調査対象は日本と中国、インド、ロシア、米国、ブラジル、豪州の7カ国。日本はRPKが10.3%、ASKが2.6%、それぞれ増加した。L/Fは4.8ポイント上昇の69.1%だった。
L/Fはブラジル以外で前年を上回った。中国が1.7ポイント上昇の83.9%、インドが2.3ポイント上昇の88.6%、ロシアが0.1ポイント上昇の77.2%、米国が0.1ポイント上昇の86.1%、ブラジルが0.5ポイント低下の77.9%、豪州が3.1ポイント上昇の77.9%だった。
RPKは7カ国で上昇し、ASKは豪州のみが前年を下回った。中国とインド、ロシアではRPKが大幅に増加したものの、ASKも同様に増加したため、L/Fは大幅な上昇にはつながらなかった。
RPKから割り出した地域別の旅客輸送シェアは、アジア太平洋地域が32.8%、欧州が26.5%、北米が23.7%、中東が9.6%、中南米が5.2%、アフリカが2.2%となっている。
関連リンク
IATA
・IATAの17年4月旅客実績、全世界の利用率82.0% 国内線米国85.6%、日本65.1%(17年7月3日)
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