北海道内の動物たちの姿を描いた映画『生きとし生けるもの』の完成披露試写会が5月23日、都内の角川シネマ新宿で開かれ、協賛するエア・ドゥ(ADO/HD)は会員サイト「My AIRDO」の会員200人を招待した。
同作品は旭山動物園の公式カメラマンで、長年動物たちの表情を捉え続けてきた写真家・今津秀邦氏が初監督を務めたドキュメンタリー映画。同動物園の小菅正夫元園長が監修した。作品の「誘い人」として、俳優の津川雅彦さんがナレーションで2カ所のみ登場し、北海道の動物たちが主役の作品となっている。
エア・ドゥの谷寧久社長は、「来年12月に就航20周年を迎えるにあたり、羽田と新千歳のカウンターをリニューアルする計画がある。カウンター上部に50-60インチの画面を2枚設置し、1枚には運航情報、もう1枚には保安検査や手荷物の案内だけではなく、北海道の魅力や自然を紹介する映像がないかと探していたところ、北海道庁から映画の協賛企業を探していると紹介があった」と、協賛に至った経緯を説明した。
谷社長は「作品に出てくるのは、北海道の動物や魚、虫だけでせりふはない。津川さんのナレーションでぐっと引き締まっている。台本はないが、ストーリーを感じてもらえるのでは」と語った。
旭川在住の今津監督は、「5年前から撮り始めて、3年くらいはただひたすら撮った。津川さんや友人に相談し、自信のある作品になった。マンガの『トムとジェリー』にはセリフがないが、同じように感情移入して欲しい。子供の映画デビューに使って欲しい」と話した。
津川さんは、旭山動物園を題材とした映画『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』を制作した際、今津監督に動物撮影を依頼した。「今津さんは嗅覚がすごい。動物の生活を知っているので、人間と動物を隔てるのではなく、一体となってしまう映像作りの名人。キツネ一匹が涙を誘うんだ、ということを表現している。ハートが動く映画なのでぜひ楽しんで欲しい」と太鼓判を押した。
試写会前の舞台あいさつには、北海道の高橋はるみ知事も出席。「生き物が織りなす命の物語で、大変感動的だった。北海道はいいなと思われたら、北海道で(皆さんと)お会いしたい」と、観客に呼びかけた。
津川さんは「北海道の映画だから、ぜひ知事に来て欲しいと思ったが、私は知事とつながりがなかった」と述べ、拉致問題解決を呼びかけるポスターへの出演を通じて親交のあった古屋圭司元拉致問題担当相(衆院・岐阜5区)に相談。知事を招くことが実現したという。
古屋氏は「津川さんにイメージキャラクターとして出て欲しいとお願いしたところ、『小さいころに誘拐されたので、すごく気持ちがわかる』と、ボランティアで引き受けてもらった」と経緯を明かし、映画については「タイトル通りの映像が見られると思う。美しいものに言葉はいらない。札幌や函館を訪れても、北海道の大自然を見たことがない人には、ぜひ見て欲しい」と話した。
上映は6月3日から、シネプレックス旭川、ユナイテッド・シネマ札幌、角川シネマ新宿で。
関連リンク
映画『生きとし生けるもの』
映画『生きとし生けるもの』予告(YouTube)
エア・ドゥ
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