高島屋(8233)とANAホールディングス(9202)傘下の全日空商事、韓国のホテル新羅の3社による合弁会社「A&S髙島屋デューティーフリー」は4月27日、新宿タカシマヤに空港型市中免税店をオープンした。訪日客や日本人出国客を対象に、コスメや酒類、電化製品などを販売する。新宿地区初の空港型市中免税店で、初年度となる2017年度は年間80万人、80億円の売上を見込む。
「高島屋免税店 SHILLA&ANA」で、新宿タカシマヤ11階で営業を開始する。消費税と関税、酒税、たばこ税が免税となる「デューティーフリーゾーン」と、消費税のみが免税となる「タックスフリーゾーン」で構成し、デューティーフリーゾーンでは日本ブランドを中心としたコスメのほか、香水や腕時計などを販売する。
タックスフリーゾーンでは、店舗内にドラッグストア「マツモトキヨシ」と家電量販店「ラオックス」などを展開。コスメや炊飯器、美顔器などを販売する。このほか、日本の工芸品や日本各地の銘菓なども取り扱う。
デューティーフリーゾーンは、日本から出国する外国人と日本人が利用できる。パスポート番号と出国日などを登録した買い物券を提示して利用し、商品は成田と羽田からの出国時に空港で引き渡す。出国30日前から前日まで利用できる。
タックスフリーゾーンは、日本から出国する外国人と日本人のほか、海外在住の日本人も利用できる。商品はその場で引き渡す。
新宿タカシマヤでは、これまで2階にあった免税カウンターと外貨両替機を、免税店の開業に合わせ11階へ移設。窓口を拡大し、訪日客の利便性向上を狙う。免税店は、団体バスでの来店客用に専用エレベーターを設置し、団体の訪日客も受け入れる。
売場総面積は約2800平方メートル。午前10時から営業し、日曜から木曜は午後8時に、金曜と土曜は午後8時30分に閉店する。
A&S髙島屋デューティーフリーは2016年6月1日に設立。資本金は9億8000万円で、高島屋が60%、全日空商事とホテル新羅が20%ずつを出資した。社長は高島屋出身の西村隆吾氏が務めている。
関連リンク
高島屋免税店 SHILLA&ANA
高島屋
全日空商事
The Shilla Hotels & Resorts
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