日本航空(JAL/JL、9201)は4月11日、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けたスポーツ選手の次世代育成プロジェクトを開始した。全国の子どもたちを対象にスポーツ能力測定会を実施するほか、パラリンピックを目指すアスリートを発掘する。11日には、レスリングの吉田沙保里選手と車いすテニスの上地結衣選手を東京・赤坂の日本財団に招き、測定会のデモンストレーションを開催した。
JALは2つの次世代育成プロジェクトを「JALネクストアスリートプロジェクト」と命名し、展開する。47都道府県で開催するスポーツ能力測定は、センサーが付いた専用の測定機器を使用して子どもたちの能力を見極める。
センサーが付いたベルトなどを装着し、走る能力や持久力、バランス力など7項目を測定する。測定結果は5段階で表示し、データを元に柔道やレスリング、水泳など適正種目をアドバイスする。
測定会は5月開催の熊本から開始する。以降、年間およそ15カ所で開催し、2020年までに47都道府県すべてを回る。体育館などで開催し、1回につき500人程度の参加を見込む。
パラアスリートは、日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)と協力して発掘する。陸上やテコンドー、ボッチャなどパラスポーツ各種が対象で、各競技団体と連携して発掘する。
今回のプロジェクトは、2020年を目標に取り組む。東京五輪・パラリンピック推進を担当する、JALの大川順子専務は2021年以降について、現時点では未定としながらも「子どもたちが外でスポーツを楽しんだり、各競技人口を増やすなど、将来につなげていきたい」と述べ、継続を視野に入れているとした。
上地選手は「(これまでは)自分で見つけたスポーツしかできない」と話し、「(能力測定で)自分に合ったスポーツを試すことができるのはいいこと」と続けた。
吉田選手は、スポーツ種目で迷っている子どもたちが多いとし、「東京以降も五輪は続く。夢を持って、最後まであきらめないで」と子どもたちにエールを送った。さらに、大川専務に向けて「上地選手といっしょに、CMに出られればいいな」と話し、“おねだり”も忘れなかった。
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