エアバスは現地時間4月3日、総2階建ての超大型機A380型機の新客室オプションを発表した。客室前方の階段を設計変更するなどにより、4クラス497席の座席数を、78席増の575席にできる。
新オプションは前部階段の設計変更のほか、クルーレスト(乗務員休憩室)の移転、座席配置の見直し、後部階段の設計変更によるギャレー(厨房設備)の見直しなどのオプションを用意する。
前部階段の見直しは、階段の位置を現在の「ドア1」(最前方のドア)から「ドア2」へ移し、アッパーデッキ(2階席)に上がる階段入口と、ロワー(下部)デッキのクルーレストに下りる階段を組み合わせる。これにより、最大20席追加できるようになる。
クルーレストの配置見直しでは、現在はドア1の中2階コックピット裏側にある運航乗務員用のものを移動し、ロワーデッキの客室乗務員用のクルーレストと結合させる。これにより、メインデッキ(1階席)前方にプレミアムエコノミーを3席追加できる。
メインデッキは、エコノミークラスの座席配列を見直すことで、18インチの座席幅を確保しながら、1列11席(3-5-3席)配列が可能になり、23席増やすことができる。
また、シート設計を最適化することで、メインデッキに1列9席のプレミアムエコノミーを設けることができ、11席を追加できる。
客席後部のらせん階段は、四角い直階段に再設計することで、ギャレーの収容量が増加。14席増やすとともに、機内食などを積むカートを2台追加できるようになる。
アッパーデッキは、両端の荷物入れを外すことで、足もとの客室幅を拡大できる。これにより、ヘリンボーン配列のビジネスクラスであれば、最大10席増やすことができる。
エアバスはこれらの客室装備オプションのち、最新の前部階段の設計変更を独ハンブルクで6日まで開催されている「エアクラフト・インテリアズ・エキスポ2017」で公開した。
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