行列を自動で進むイスロボットの実証実験が3月23日、羽田空港のカレーうどん店「Cuud(クウド)」前で行われた。国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)が2016年12月に設立した「Haneda Robotics Lab(ハネダ ロボティクス ラボ)」による取り組みの一環で、店の前には5つのイス型ロボット「プロパイロットチェア」が並べられた。
プロパイロットチェアは、日産自動車(7201)がミニバン「セレナ」に搭載している自動運転技術「プロパイロット」を応用。デジタル広告を手掛けるBIRDMAN(バードマン、東京・渋谷区)が製作した。先行するプロパイロットチェアを認識し、一定の距離を保ちながら追従する機能と、指定されたルートに合わせて自動で動く機能を搭載する。
23日の実証実験は、午前11時から午後2時まで行われた。店の前では、それぞれのプロパイロットチェアが自動で動き、行列の1人目の人が店に入ると、先頭のプロパイロットチェアは列の最後尾まで移動していた。
プロパイロットチェアに座ると、動く直前に少し振動があるものの、なめらかな動きで行列の先頭に向けて進んでいった。
ロボティクスラボを担当する事業企画課の倉富裕課長代理によると、こうしたロボット関連の実験は、中国人客の関心が高いという。また、これまでの取り組みに対して欧米の公的機関などから問い合わせがあり、今後も羽田から日本のロボット技術を発信していきたいという。
関連リンク
Haneda Robotics Lab
日産セレナ
BIRDMAN
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