日本航空(JAL/JL、9201)グループとANAグループは3月10日、出発時に機体を押し出すトーイングカーの運転技術を競う大会を成田空港で共同開催した。両社のグランドハンドリング(地上支援、グラハン)スタッフが参加し、交流を深めた。
グラハンスタッフが所属する、JALのグループ会社JALグランドサービス(JGS)とANAグループのANA成田エアポートサービス(NRTAS)が共催した「プッシュバック競技会」で、両社の予選を勝ち抜いた3人ずつ計6人が参加し、トーイングカーの運転技術を競った。
参加したのはJGSの栗邊隆司さん(2003年4月入社)、元田英臣さん(1992年4月入社)、雨川真幸さん(2008年4月入社)、NRTASの安江芳典さん(2007年8月入社)、山本昭治さん(1990年10月入社)、中里奈さん(2002年11月入社)の6人で、ボーイング747型機と737の軸距(ホイールベース)を再現した訓練用のダミー器材をプッシュバックし、元の位置までけん引し、正確性を競った。
747のダミー器材はJGSが提供し、90度に曲がるプッシュバックを実施。737のダミー器材はNRTASが提供し、S字プッシュバックを実施した。トーイングカーと、機体とトーイングカーを連結するトーバーは、自社器材を使用した。
競技者は監視員役を務める参加者の誘導に従い、器材をプッシュバック。時速6キロで進むトーイングカーを操作した。競技会は両社のトーイング教官2人ずつが審査し、150点満点中102点を獲得したNRTASの安江さんが優勝した。
ANAによると、両社で競技会などを本格的に共催するのは初めてだという。これまでは成田市が主催する成田山新勝寺の参道清掃に、両社が参加する程度だった。
JALはグラハンのほか、多方面でも交流を深めていきたいとした。来年以降も定期開催したいという。またグラハンについては、ほかのグラハン会社も交えて拡大開催する動きもあるようだ。
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