ソラシドエア(SNJ/6J)は3月9日、パナソニック(6752)が提供する「聞き間違えない話し方講座」を羽田空港・新整備場地区のソラシドエア東京本社で受講した。高齢者や難聴者との接客時にコミュニケーションを円滑に図ることが目的で、客室乗務員や地上係員など、15人が参加した。
“言葉のバリアフリー”目指す
パナソニックは3月3日から、難聴者でも聞き取りやすい言葉や話し方を広める啓発活動「Talking Aid Project(トーキング・エイド・プロジェクト)」を開始。補聴器を開発・販売する関連企業、パナソニック補聴器(横浜・都筑区)と協力して展開している。話し手に着目した啓発活動で、聞き違いの起こりやすい単語を別の単語に言い換えたり、特定の音をはっきりと発音することで聞き違いを防ぎ、“言葉のバリアフリー”を目指す。
同プロジェクトでは三省堂と協力し、聞き違いやすい言葉の言い換えや発音のコツを掲載したデジタル辞書「聞き間違えない国語辞典」を開発。「せんきょ(選挙)」と「けんきょ(謙虚)」、「しがこうげん(志賀高原)」と「きたちょうせん(北朝鮮)」など、聞き違いの起こりやすい言葉を約150万組収録している。また、聞き違いやすい言葉を視覚的に表現する、独自フォントも開発した。明朝体のひらがなをベースに文字を組み合わせ、どちらとも読めるようなデザインに仕上げた。
同国語辞典は、スマートフォン用サイトで無料公開。公開は2018年3月2日までを予定している。
単語置き換えで聞き違い防止
「聞き間違えない話し方講座」は、パナソニック補聴器営業本部で広報を担当する光野之雄氏が講師を務めた。
光野氏は、聞き違いの起きやすい単語を、航空現場にフォーカスして説明。「しちじ(7時)」と聞き違いやすい「いちじ(1時)」は「13時」などに、「けいこく(警告)」と聞き違いやすい「ていこく(定刻)」は「予定の時刻」などに、「けいび(警備)」と聞き違いやすい「せいび(整備)」は「メインテナンス」などの言葉に置き換えるなどの具体例を挙げた。
その後、光野氏は「チェックインカウンターでチケットを発行してください」「機体が揺れます。ご注意ください」など5つの例文を提示し、どの単語をどのように置き換えればいいかを出題。参加者は3つのテーブルに分かれて、スマートフォンで置き換える単語を検索しながら議論した。
講座を受講した客室乗務員は、今までに聞き違いによる大きなトラブルはなかったものの、「あれ? と思うようなことはあった。今後に活かしたい」と話した。
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ソラシドエア
聞き間違えない国語辞典(パナソニック)
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タイトルをYahoo! ニュースと合わせました。(17年3月9日 20:25 JST)