エアバス, エアライン, 機体, 解説・コラム — 2017年2月19日 18:55 JST

ギャレーに大きなテーブル、操縦席は大型画面　写真特集・キャセイパシフィック航空A350-900（操縦室・ギャレー編）

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　キャセイパシフィック航空（CPA/CX）のエアバスA350-900型機が、関西空港へ1月8日から乗り入れている。同社のA350が日本へ就航するのは初めてで、関空へのA350就航は3社目となった。

カートの収納場所を兼ねた大きなテーブルが設けられたキャセイパシフィック航空のA350-900の後方ギャレー＝17年1月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関西空港で出発を待つキャセイパシフィック航空のA350-900＝17年1月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　キャセイのA350の座席数は280席で、ビジネス38席、プレミアムエコノミー28席、エコノミー214席の3クラス構成。ビジネスとプレミアムエコノミーは、「ステュディオ・F.A. ポルシェ（Studio F.A. Porsche）」がデザインを手がけた。

　3クラスとも、電源コンセントと充電用USB端子を備え、快適性だけではなく収納スペースにもこだわりがみられる。

　胴体は53％がカーボンファイバー、14％がチタンで軽量化が進んだ。客室幅は5.61メートルで、ボーイング777型機の客室幅5.86メートルとほぼ同じ。777の胴体が真円なのに対してA350は卵形のため、客室幅がほぼ同じでも圧迫感を感じにくい形状になっている。

　客室内は高度6000フィート（1829メートル）以下の状態を一定に保て、快適性を向上させた。空調もビジネスクラスやエコノミークラスといったゾーンごとにきめ細かく管理でき、機内の空気も2-3分ごとに入れ換える。すべてを床下配線にしたことで、床の表面に余計な出っ張りがない。

ヘリンボーン配列を採用したキャセイパシフィック航空のA350-900のビジネスクラス＝17年1月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　頭上の手荷物棚（オーバーヘッドビン）も大きくなった。近年利用する人が多いキャスター付きスーツケースを、タテにして収納できる。これにより、全クラスの乗客がこうしたスーツケースを機内に持ち込んでも、自席の近くに収納できる。窓側の棚はスーツケースが5つ、中央の棚はスーツケース3つと中型バッグ2つが入る。

　コックピットには大型ディスプレーが6つ並び、さまざまな情報を表示。キーボードで表示したい情報を呼び出せる。機体後方のギャレー（厨房設備）には、カートの収納スペースを兼ねた大きなテーブルを設け、客室乗務員の作業性を向上させた。

　本写真特集は、第1回ではビジネスクラス、第2回はプレミアムエコノミーとエコノミークラスを取り上げた。特集最終回となる第3回の本記事では、コックピットやギャレー、ラバトリー（化粧室）、クルーバンク（乗務員用休憩室）など機内設備をまとめた。

＊写真は51枚（コックピット、ギャレー、ラバトリー、クルーバンクの順）。
＊ビジネスクラス編はこちら。
＊プレミアムエコノミー・エコノミー編はこちら。

コックピット