日本航空(JAL/JL、9201)は1月25日、米ハネウェル・エアロスペースが開発した燃料消費量の分析プログラムを導入すると発表した。月内に導入を開始し、燃料の効率的な消費を目指す。
ハネウェルの分析プログラム「GoDirect Fuel Efficiency Software」を導入する。同プログラムは飛行中の計器類に表示する数値などの運航データを利用して、飛行状況や燃料消費状況などを短時間で統計処理する。すでに導入している海外の航空他社は分析結果を活用し、1%から3%程度の燃油消費量を削減している。
同プログラムでは、有償貨物1000キログラムを運ぶのに使用した燃料の月次比較や、機材ごとの消費燃料の割合、飛行時間の計画と実績の差、消費燃料の計画と実績のばらつき状況などを分析することができる。
両社は2016年5月に契約を締結。JALは同プログラム導入について、さまざまな角度から分析・可視化ができ、柔軟性に優れていることから決定したと説明している。
世界の航空各社では、コストの2割から4割を占める燃油費の削減に向け取り組んでいる。海外の各メーカーでは、燃料消費状況を分析するシステムを開発し、航空各社が導入を進めている。
日本では全日本空輸(ANA/NH)が、米GEアビエーションと契約を締結。GEが開発した飛行データを分析し燃費を向上させるソリューション「フライト・アナリティクス」を導入し、燃料費の年1%程度の削減を見込んでいる。
関連リンク
日本航空
Honeywell Aerospace
・GE、ANAに飛行データ解析ツール 燃料費削減(16年12月9日)