日本航空(JAL/JL、9201)は1月6日、「こども鶴の絵コンテスト」の表彰式を東京・大田区の羽田空港JALメインテナンスセンターで開催した。
同コンテストは、都内で幼児教室を運営する「アンテナ・プレスクール」(石井至校長)が主催し、今回で3回目。未就学児を対象に、2016年7月から9月まで釧路のタンチョウを題材にした絵を募集した。JALは北海道新聞や釧路新聞などと協賛した。
表彰式でJALの大西賢会長は「鶴はロゴで掲げている。われわれにとって大切」と述べ、「日本人の精神性の高さを象徴している」と鶴への思いを語った。
最優秀賞には釧路市の渡邊あいりさん(5)、釧路市長賞には釧路市の宮島珠実さん(4)、北海道観光振興機構賞には栃木県の青山美怜さん(6)、北海道新聞社賞には北海道滝川市の伊藤瑠菜さん(6)、釧路新聞社賞には兵庫県の松生和(まついけ・なごみ)さん(5)、釧路観光コンベンション協会賞には東京都の勝山瑞基君(4)、JAL賞には釧路市の阿部晃大君(5)の作品が選ばれた。受賞作品は1月6日から20日まで、歴代制服や史料などを公開している「JALスカイミュージアム」で、1月下旬から釧路市役所で展示する。
表彰式には青山さんと松生さん、勝山君が出席。3人には石井校長や大西会長から賞状や記念品などが贈られた。
応募作品数は147点で、このうち7作品が入賞した。審査は2016年12月22日、釧路市役所で実施した。当初、大西会長も現地で審査する予定だったが、北海道の大雪の影響で釧路入りを断念したという。
大西会長はJAL賞に入賞した阿部君の作品について、自身では選出しなかったものの「会場にいたら選んでいた」と即答し、「飛んでいる姿が重要」と続けた。阿部君の作品は、背景に塗ったオレンジ色のクレヨンをそぎ落とす技法を使用している。大西会長は「到底マネできない」と感心した様子で語った。
大西会長は「鶴に限らず生物の多様性は重要」と続け、「小さい世代を育むのはわれわれの役目」と述べた。コンテストは「こぢんまりとしているが、とてもいいこと」とし、今後も協賛する意向を示した。
石井校長は今回のコンテストを「応募多数で激戦だった」と振り返り、「大人が手伝いすぎている“ズルした絵”は除外した」と述べた。
JALは2010年に破綻し、翌年から“鶴丸”を復活させた。鶴丸を描いた初号機は、同年2月28日に釧路へのチャーター便として運航した。同便には大西会長も同乗。当日はみぞれが降り、1時間以上遅延して出発した。「夕方に釧路に到着すると、寝床に戻るために飛翔する鶴の姿を目の当たりにした」と当時を振り返り、「遅延したがラッキーだった」とした。
関連リンク
SKY MUSEUM(日本航空)
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