スターフライヤー(SFJ/7G、9206)は12月23日、本社のある北九州空港の格納庫でエアバスA320型機の通算14号機(登録番号JA24MC)を公開した。格納庫にはウェブサイトから応募した300組約600人が招待され、機内でシートの座り心地などを体験した。
今年3月16日でスターフライヤーは就航10周年を迎え、今月17日の会社設立記念日からは、客室乗務員と空港の地上係員が2代目制服の着用を始めた。今回の14号機お披露目イベント「STARFLYER 10th ANNIVERSARY NEW STAR EXHIBITION」では、新制服を着用した客室乗務員5人が機内で出迎え、シートや機内エンターテインメントシステムを参加者に説明した。
14号機は仏トゥールーズ工場製で、スターフライヤーに17.96%出資する筆頭株主のANAホールディングス(9202)からのリース機。18日に北九州空港へ到着した。スターフライヤーのA320はすでに4機が退役しており、14号機到着で10機体制となった。機材数に余裕が出たことで、機体の定期重整備や飛行訓練による計画運休を防ぐほか、チャーター便に投入していく。
座席数は2013年11月に受領した12号機(JA22MC)、2014年1月受領の13号機(JA23MC)と同じ1クラス150席。その他の仕様も同じで、主翼の翼端には燃費を改善するシャークレットを装備している。薄型シートに埋め込み型のタッチパネル式液晶モニターを採用することで、11号機までのシートよりも広くゆったりとしたものになった。シートピッチは11号機までと同じ34インチ(約86センチ)だが、4センチ分あった液晶モニターが埋め込まれたため、この厚さの分が広くなっている。
シート表面には、革の製造過程で残ったものを繊維に分解・再結合し、本革成分を90%以上含んだ「コンポジションレザー」を採用。既存機と同様、パソコン用電源やスマートフォンなどを充電できるUSB端子を全席に備える。
会場となった北九州空港の格納庫では、午前9時から3回に分けてイベントを開催。スターフライヤーの略称SFJから第1回を「S」、第2回を「F」、第3回を「J」の回として各100組ずつ招待され、14号機には、50組ずつに分けて搭乗した。
機内では、シートの特徴などを客室乗務員が説明。ヘッドレストを乗客が好みの形に変えられる点などをアピールした。また、搭乗・降機時に流す機内ミュージックも新曲が紹介され、降機時にはカレンダーなどの記念品がプレゼントされた。
同社によると、地元北九州や福岡県、大分県、山口県からの参加者が多かったという。格納庫内には新制服の子供向け試着コーナーが設けられたほか、同社が機内で提供するタリーズのコーヒーをはじめとするドリンクサービスも行われた。
14号機は24日から定期便に投入する。スターフライヤーでは、2017年上期を目途に、機内安全ビデオのリニューアルも予定している。
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