ボーイングは、民間航空機部門の新社長兼CEO(最高経営責任者)に、ケビン・G・マカリスター氏(53)を任命した。現地時間11月21日付。レイモンド・L・コナー前社長兼CEO(61)は、ボーイングの副会長に退き、2017年末に退職する。
GEアビエーション出身
マカリスター新社長は、ボーイング機などのエンジンを手掛ける米GEのグループ会社GEアビエーション出身。同社には27年間勤め、2008年からグローバルセールス&マーケティングのヴァイス・プレジデント兼ゼネラルマネージャー、2014年から同社のサービス部門社長兼CEOを歴任した。
コナー前社長は、ジム・オルボー氏の後任として、2012年6月26日に就任。退職する2017年末まではボーイングの副会長として、政府や航空会社、サプライヤーなどとのつながりを、マカリスター新社長に引き継ぐ。
ボーイング・グローバル・サービス立ち上げ
また、ボーイングは同日、新事業部門「ボーイング・グローバル・サービス」の立ち上げを発表した。
新部門は2017年7-9月期(第3四半期)までに本格始動させる予定で、これまでの民間航空機部門のコマーシャル・アビエーション・サービスと、防衛・宇宙・セキュリティ部門のグローバル・サービス&サポートが現在担っている、主なカスタマーサービス機能を統合する。両部門に次ぐ第三の主要事業として、今後大幅な成長を見込んでいる。
テキサス州ダラスに本部を置き、サービスを提供するほか、アビオールやジェプセンをはじめとする子会社の持つ強みを活用していくという。同部門の社長兼CEOには、スタンリー・A・ディール(52)氏を任命した。
ディール氏はマクドネル・ダグラス(現ボーイング)が開発した軍用輸送機C-17「グローブマスター」のプログラムに、エンジニアとして入社。その後は民間航空機部門のサプライチェーン・マネージメント&オペレーションのヴァイス・プレジデント兼ゼネラルマネージャーや、2014年からはボーイングのコマーシャル・アビエーション・サービスのシニア・バイス・プレジデントを務めてきた。
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