シャルル・ド・ゴール空港(CDG)などを開発・管理する空港公団「パリ空港」の幹部が来日し、2015年11月に発生したパリの無差別テロ以降、外国人旅行者が20%減少したという。
空港公団はCDGとオルリー空港などを運営。11月18日、来日したエグゼクティブ・バイス・プレジデントのロール・ボーム氏は、「テロ発生前の水準には戻っていないものの、回復傾向にある」と話し、日本人客については「盛り返していない」とした。
無差別連続テロは、現地時間2015年11月13日に発生。国立競技場や市内のレストラン、コンサートホールを狙ったもので、100以上が死亡し、300人以上が負傷した。
これにより、パリの訪問者数は減少。日本からパリに乗り入れる航空各社は機材の小型化や期間運休などで、需給調整をしている。日本航空(JAL/JL、9201)は成田-パリ線を、2016年と2017年の2年連続で、1月から2月まで期間運休している。
2016年1月から10月までの利用実績は、日本からの路線が乗り入れるCDGは、前年同期比0.7%減の5590万2344人。欧州やアフリカ北部など、おもに近距離路線が乗り入れるオルリー空港は、4.4%増の2648万7533人が利用した。
一方でフランスからの訪日客数は旺盛で、日本政府観光局(JNTO)によると、2016年1月から10月まで前年同期比20.0%増の22万500人が来日した。日本からの渡仏者数は、2014年が18.7%増の78万4423人。2016年は減少するものと見られる。
関連リンク
Paris Aeroport
・JAL、成田-パリ期間運休 テロ影響で17年1-2月(16年11月9日)
・外務省、フランス渡航に注意喚起 JALとANAパリ便は平常運航(15年11月15日)