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ハワイアン航空（HAL/HA）のマーク・ダンカリー社長兼CEOは10月25日、週3往復の深夜便で12月に開設するハワイ島コナ－羽田線について、「人気が出ればデイリー化したい」との意向を示した。また、混雑が慢性化しているホノルル空港についても、ハワイ州政府に対して「容量増強と近代化の要請を続けたい」と語った。
コナ線「市場認知までに少し時間掛かる」
来日したハワイアン航空のダンカリー社長＝16年10月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
コナ－羽田線は、現地時間12月20日に週3往復で就航。コナ発を火曜と木曜、土曜に、羽田発を水曜と金曜、日曜に設定した。羽田行きHA851便はコナを午後5時5分に出発し、翌日午後10時5分に到着。折り返しのコナ行きHA852便は羽田を午後11時55分に出発し、午後0時15分に到着する。
残り週4往復はホノルルから羽田へ飛ばし、初便は現地時間21日となる。ホノルル発を月曜と水曜、金曜、日曜に、羽田発を月曜と火曜、木曜、土曜に運航する。羽田行きHA855便はホノルルを午後5時30分に出発し、翌日午後10時5分に到着。折り返しのホノルル行きHA856便は羽田を午後11時55分に出発し、午前11時55分に到着する。
来日したダンカリー社長はAviation Wireの取材に対し、デイリー（週7往復）化について「どのマーケットでもそうだが、市場投入から認知されるまでに少し時間が掛かるものだ。しかし、これまでの経験から、新しいサービスは日本の皆さんに受け入れていただけると信じている」と期待感を示した。
日本からのコナ路線は、日本航空（JAL/JL、9201）が2010年に撤退後、直行便が途絶えており、6年ぶりの直行便開設となる。JALは成田－コナ－ホノルル－成田の三角運航で、週7往復していた。
また、2014年12月に第8代ハワイ州知事に就任したデービッド・ユタカ・イゲ氏は、コナ空港の再国際化を選挙公約に掲げていた。
ホノルル空港改修「かなりゆっくり」
混雑が慢性化しているホノルル空港＝15年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ハワイアン航空によると、2000年から2015年の過去16年間、日本人の海外旅行先でハワイが占める割合は7％から10％の間で推移し、2013年から2015年までの3年間は9％を占めているという。
同社の日本路線は現在、2010年11月に就航した羽田線をはじめ、2011年7月の関西線、2012年10月の札幌線、今年7月の成田線のホノルル4路線。ダンカリー社長は「ハワイは魅力的な目的地で、リピーターが多い」と述べ、日本人リピーター率は2010年以降で見ると6割前後で推移していることを示した。
日本からハワイへ向かう路線は、ハワイアン航空のほか日本航空（JAL/JL、9201）、全日本空輸（ANA/NH）、デルタ航空（DAL/DL）、ユナイテッド航空（UAL/UA）、大韓航空（KAL/KE）、チャイナエアライン（中華航空、CAL/CI）の7社が運航している。ハワイアン航空のシェアは、提供座席数ベースで2015年の13％に対し、今年はホノルル－成田線とコナ－ハワイ線の開設により、16％に増加。2017年は25％にのぼる見通し。
一方、ホノルル空港は旺盛な需要により混雑が慢性化。ハワイ州のイゲ知事は就任直後の2014年12月、Aviation Wireに対し「ホノルル空港は物理的にこれ以上拡張できない。入国審査の慢性的な混雑を解消する意味でも、コナ空港の再国際化が必要」との意向を示していた。
今後のホノルル空港の混雑緩和について、ダンカリー社長は「ホノルルだけではなく、ハワイ全体で空港の近代化が必要。ハワイアン航空は2006年から、ホノルル空港の容量増強と近代化を要請しているが、残念ながら進捗はかなりゆっくりしたペースだ」と現状を説明。「しかし進展はしているので、今後もハワイ州政府に対して要請していきたい」と語った。
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