全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)は10月14日、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向け、特別塗装機を国内線に就航させた。
両社の特別塗装機には、「心ひとつに!!行こう2020」のキャッチフレーズと東京大会のロゴが描かれたデカールが貼られた。全国各地へ特別塗装機を飛ばすことで、4年後の開催に向けて日本国内を盛り上げていく。
今後両社で4、5機ずつ国内線用機材を特別塗装機として準備する。14日に羽田にあるJALの格納庫前でお披露目された最初の機体は、ANAがボーイング777-200ER型機(登録番号JA745A)、JALが777-200(JA773J)。JALは777-300、767-300、737-800にデカールを貼り、ANAは今後機材を調整するという。
JALの植木義晴社長は、「ANAとともに出来ることは、“おもてなし”を日本中、世界中の方に体感していただき、日本中を旅し、日本を感じていただくこと。ホスト国としての機運を高めていくお手伝いをしたい。青空にはえる市松模様の大会エンブレムを日本中の空に運びながら、全力で盛り上げたい」と抱負を語った。
ANAの篠辺修社長は、「1964年の東京大会では、植木社長も私も小学校6年生で、大変感動したことを覚えている。東京大会を契機に日本は大きく変わっていた。世界中からたくさんの方に来ていただき、世界中に感動を届けたい。素晴らしい未来につながる大会にしていきたい。成功に向けてJALと心を一つにして尽力したい」と述べた。
ANA機の初便は、羽田午後4時35分発の福岡行きNH263便、JAL機は羽田午後5時32分発の伊丹行きJL131便となった。今回就航した機体は今後、各社の777就航路線に投入される。
特別塗装機のお披露目イベントに出席した、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(元衆院・石川2区)は、「リオは中継点を含め30時間かかった。特にパラリンピック選手は身体が不自由な中、我慢に我慢を重ねて飛行機に乗られ、大変なことだったと思う。健常者であれ、障害者であれ、ベストなコンディションで大会に臨めるよう、お嬢さんたち(記者注:客室乗務員)は機内でおもてなしをしてくださった。われわれも飛行機の中で、わがままを言って迷惑を掛けることも多い」と、8月に開かれたリオデジャネイロ大会時に選手団を運んだ両社をねぎらった。
リオ大会では、オリンピックの日本選手団が過去最多となる41個(金12個、銀8個、銅21個)のメダルを、パラリンピックは24個(銀10個、銅14個)を獲得した。10月7日に東京・銀座で行われた日本選手団87年のメダリストによる凱旋パレードには、主催者発表で80万人が集まった。
関連リンク
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