解説・コラム — 2016年8月14日 07:00 JST

新千歳空港の保安検査すり抜けが1位 先週の注目記事16年8月7日-13日

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 8月7日から13日までによく読まれた記事をまとめました。一番読まれたものは、5日に新千歳空港で起きた保安検査すり抜け事件の記事でした。

保安検査を受けなかった女は羽田便に搭乗=14年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 5日午後0時10分すぎ、若い女性客1人が国内線ターミナルの保安検査場で金属探知機を通過せず、羽田行きに搭乗して出発するトラブルがありました。

 この影響で機内や搭乗待合室など、制限エリア内にいた約1000人にのぼる全乗客がエリア外に出され、保安検査がやり直しとなり、欠航や大幅な遅延が発生。2万人以上に影響が出ました。

 女はエア・ドゥ(ADO/HD)の札幌午後0時28分発羽田行きHD20便で、午後1時57分に羽田へ到着。この段階でもエア・ドゥには警備会社から連絡はなく、身柄を拘束されることはありませんでした。

 北海道警は事件性はないとしていますが、約2万人に影響が生じたことや、機材繰りに伴うその他の路線での遅延などを含めると、それ以上に影響が及んでいます。法を犯さなければ、事件性がなければ、何をしても良いわけではないのは、常識のある人間であれば理解できることではないでしょうか。当の本人はおとがめなし、賠償請求もなしという結末が妥当であるかは疑問です。

 本件を事件性はないで済ますことが果たして妥当なのか、警察と航空を監督する国土交通省との連携は今後うまくいくのか、といった課題が取材を通じて感じたことでした。

 また、保安検査という安全に関わる部分の報道について、対応策が十分に練られる前に手口が広く報じられた点についても気になることがありました。道警は取材に応じるだけではなく、もう少し航空の安全確保の観点で配慮があってもよかったのではないか、対策前に手口が報道されることで模倣される恐れはなかったのか、気がかりな点でした。

 本件に限らず、航空会社は国交省から情報を出すなと言われる反面、警察からは保安上問題がある内容も含めて情報が漏れ出てくる事例が多いと感じます。警察から情報が出ること自体は良いのですが、保安に関するものの取り扱いに、国交省と温度差があるのでは、ということです。一方、こうした議論になると、警察が一律に口をつぐんでしまう恐れがある点も留意しなければなりません。

 第2位は、7月29日に


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