エア・ドゥ(ADO/HD)は7月29日午後、特別塗装機「ベア・ドゥ北海道JET」(ボーイング767-300型機、登録番号JA602A)を就航させる。当初午前8時15分に羽田を出発する札幌行きHD15便で就航予定だったが、機材トラブルが発生。離陸前に引き返し、同便の乗客は別の機材で札幌へ向かった。整備後の初便は羽田を午後3時50分に出発予定の札幌行きHD29便となる見通し。
ベア・ドゥ北海道JETの座席数は1クラス288席。北海道の四季をコンセプトに、マスコットキャラクター「ベア・ドゥ」や道内の就航地の名所や自然をモチーフにしたデザインを描いた。
デザインは、数種類あった案の中から全社員による投票で昨年決定。花が咲き新緑にあふれる春から初夏、夏の草原、収穫と紅葉の中で動物たちが冬支度を始める秋、一面が白銀の世界に変わる冬、道内の名所を取り入れた。機体前方には企業理念「北海道の翼」を記した。塗装作業は7月に入り伊丹空港内の格納庫でスタートし、12日に完成した。
当初は、羽田を午前8時15分に出発する札幌行きHD15便で運航開始を予定していたが、エア・ドゥによると燃料漏れが発生(編集部注:その後エア・ドゥから燃料漏れは発生しなかったものの、燃料の残量を示す操縦室内の計器に異常があったと連絡がありました。16年7月30日 20:23 JST)。乗客284人(うち幼児3人)と乗員8人を乗せ、午前8時50分すぎに55番スポットを出発したものの引き返し、508番スポットに入り乗客を降ろした。乗客は別の機材で午前11時23分に札幌へ向かった。機体のそばでは、空港に配備されている国土交通省航空局(JCAB)の消防車が待機していた。
整備を終えたベア・ドゥ北海道JETの初便は、羽田を午後3時50分に出発する札幌行きHD29便となる見込み。
ベア・ドゥ北海道JETは、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)からの購入機で、7月に受領。ANA時代は2009年12月1日から2014年8月11日まで、垂直尾翼にレオナルド・ダ・ヴィンチのヘリコプターを描いた特別塗装機「モヒカンジェット」として運航していた。
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【お知らせ】
エア・ドゥから燃料漏れは発生しなかったものの、燃料の残量を示す操縦室内の計器に異常があったと連絡がありました。(16年7月30日 20:23 JST)