ボーイングは現地時間6月27日、開発を進めている737のエンジン換装型「737 MAX」について、量産初号機の引き渡し時期を前倒しすると発表した。これまでは2017年7-9月期(第3四半期)としていたが、同年上期に繰り上げる。
737 MAXは、標準型「737 MAX 8」の飛行試験初号機(登録番号N8701Q)が1月29日に初飛行に成功。5月には米国外初の試験飛行を南米のボリビアで実施し、高地での離着陸性能を確認した。
737 MAXファミリーは、今回初飛行した標準型となる737 MAX 8(1クラス最大189席)と、同機をLCC向けに座席数を増やした737 MAX 200(200席)のほか、1クラス最大149席の737 MAX 7、同220席の737 MAX 9の計4機種で構成する。
737 MAX 8のローンチカスタマーはLCCのサウスウエスト航空(SWA/WN)。200席仕様の737 MAXは、アイルランドを拠点とするLCC、ライアンエア(RYR/FR)がローンチカスタマーとなった。
現時点で日本の航空会社による発注はないが、737-800をはじめとする737NG(次世代737)は737 MAXの納入が進むと共に順次生産完了となることから、今後は受注を獲得できる見通し。
一方、競合のエアバスが開発した新型エンジンを搭載する小型機A320neoファミリーは、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)がA321neo(1クラス最大236席)を23機、A320neo(同180席)を7機の計30機発注済み。
関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン
試験2号機は塗装簡略化
・ボーイング、737 MAX試験機の塗装簡略化(16年2月22日)
写真特集
・初代737から半世紀経た新型機 写真特集・737 MAX、シアトルで初飛行(16年2月2日)
737 MAX初飛行(現地取材)
・ボーイング、737 MAXの初飛行成功(着陸編・16年1月30日)
・ボーイング737 MAXが初飛行 燃費向上型、17年納入開始(離陸編・16年1月30日)