羽田空港から都心部や横浜への船による移動の可能性を探り、水辺から見た東京の魅力を知ってもらう社会実験が、国土交通省や千代田区、企業、大学などで構成する「秋葉原・天王洲・羽田空港舟運プロジェクト準備会」により行われている。
6月まで実施している第3次社会実験では、新船「ジェットセイラー号」が就航。横浜と羽田、水道橋を結ぶコースなど、2015年9月に羽田と秋葉原の万世橋間で実施した、第1次実験や、今年2月実施の第2次実験「神田川周遊ミニクルーズ」とは異なるコースも用意した。
第1次実験は8日間のうち、9月25日のみ雨天で中止となった。残り7日間の乗船者数はのべ1462人で、平均乗船率は約93%だった。
今回就航したジェットセイラーは、屋根のある50人乗り。従来は神田川などに架かる橋を通過するため、屋根のない運河船を使用していたが、雨天時の運航などの課題があったことから、第3次実験から参画するケーエムシーコーポレーションが、全高が低く橋の下を通過できるジェットセイラーを投入した。
国交省総合政策局の佐藤寿延・事業総括調整官によると、船の建造費などを含めて国は支出せず、プロジェクトの取りまとめに徹しているという。国が補助をしないプロジェクトながらも、企業や自治体は積極的に動いてくれたと、第3次実験の印象を話す。
第3次実験で設定した、水道橋駅近くの新三崎橋防災船着場ー羽田空港ー横浜みなとみらいのぷかりさん橋のルートは約40キロ。所要時間は新三崎橋船着場から羽田が1時間50分、羽田から横浜までが1時間となる。
新三崎橋船着場を出航し、江戸情緒を満喫できる神田川に架かる水道橋、聖橋、万世橋、浅草橋、柳橋、橋梁群と水辺からの東京を楽しめる隅田川の清洲橋、永代橋、佃大橋、勝どき橋、築地大橋、ベイエリアのレインボーブリッジ、京浜運河の港南大橋、かもめ橋、勝島橋、京和橋、1998年に使用停止となった首都高速の羽田可動橋、羽田空港近くの海老取川の穴守橋、稲荷橋、天空橋、弁天橋の計48の橋を通って多摩川に入り、羽田空港国際線ターミナル近くの船着場へ着く。
羽田からは多摩運河、大師運河、京浜運河、大黒埠頭を経て、ぷかりさん橋に到着する。
本写真特集は横浜から羽田経由で新三崎橋船着場へ向かう。前編では、横浜から京浜運河を上り、A滑走路(RWY34L)への着陸が見える羽田空港、首都高速の羽田可動橋を経てレインボーブリッジまで、後編では豊洲新市場周辺から隅田川を上り、神田川に入って秋葉原、御茶ノ水、水道橋、新三崎橋防災船着場までを取り上げる。
*後編はこちら。
*写真は55枚。
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