三菱航空機が開発を進めるリージョナルジェット機「MRJ」の飛行試験2号機(登録番号JA22MJ)が5月31日、初飛行に成功した。
初飛行では県営名古屋空港を離陸後、太平洋側の空域で正常に飛行できるかなど、基本特性を確認した。今後は性能確認を続けていく。
三菱航空機と機体を製造する三菱重工業(7011)では、早ければ今夏に米ワシントン州モーゼスレイクでの飛行試験を開始。2018年中頃の量産初号機引き渡しを目指す。
MRJは2月16日に米国の航空機リース会社エアロリースと20機(確定10機、オプション10機)の発注について基本合意(LoI)を締結。正式契約に至ると、受注機数は427機(確定233機、オプション170機、購入権24機)になる。
一方、MRJと同じ低燃費と低騒音を特徴とする米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製GTFエンジンを搭載する、リージョナル機大手エンブラエルの新型機「E190-E2」は、予定を大幅に前倒しして5月23日に飛行試験初号機(登録番号PR-ZEY)が初飛行に成功。MRJと同サイズの機体であるE190-E2は、同じく2018年の納入開始を目指している。
MRJ関連
・MRJ、5月から2号機走行試験 初号機は改修中(16年4月22日)
・MRJ、今秋から量産へ 3月の飛行試験、単独でも実施(16年3月29日)
・完成間近の機体見学も 写真特集・MRJ最終組立工場(16年3月12日)
・岸副社長「経験不足」特集・MRJはなぜ納入遅れになるのか(15年12月25日)
・離着陸で歓声あがるMRJ初飛行 写真特集・半世紀ぶりの国産旅客機(15年11月17日)
E190-E2
・「サポート体制も強み」特集・エンブラエル幹部が語るMRJ最大のライバルE190-E2(16年5月29日)
・エンブラエル、E190-E2初飛行成功 MRJ最大のライバル、前倒しで(16年5月24日)
・エンブラエル、E190-E2ロールアウト MRJ最大のライバル、16年後半に初飛行(16年2月26日)