羽田空港の滑走路上でエンジンから出火した大韓航空(KAL/KE)のボーイング777-300型機(登録番号HL7534)が5月28日正午すぎ、事故後に駐機していた空港南東にあるD滑走路寄りの駐機場から、日本航空(JAL/JL、9201)の格納庫前へ移動した。
27日午後0時38分ごろ、大韓航空のソウル(金浦)行きKE2708便がC滑走路(RWY34R)上で、左エンジン(第1エンジン)から出火。乗客302人と乗員17人の319人全員は脱出用シューターで脱出した。火が出た左エンジンの後部カウルは破損し、応急処置が施された。
機体は27日午後6時前に、C滑走路から駐機場まで牽引車で牽引されて移動。一時は4本の滑走路がすべて閉鎖されたが、午後6時30分ごろ全面再開した。
国土交通省航空局(JCAB)は、航空事故につながりかねない「重大インシデント」に認定。国の運輸安全委員会(JTSB)は、調査官4人を現地へ派遣している。
この事故の影響により、27日は羽田発着便を中心に、航空各社の約400便が欠航。7万人以上に影響が及んだ。また、出発地への引き返しやダイバート(目的地変更)も発生した。28日も一部便に機材繰りによる欠航や遅延が発生した。大韓航空では28日のKE2708便を、ボーイング747-400型機で運航した。
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大韓航空
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