企業, 機体 — 2016年5月24日 16:15 JST

EASA、HF120に型式認定 ホンダジェットのエンジン

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 GEホンダ エアロエンジンズ(GEホンダ)は現地時間5月23日、ターボファンエンジン「HF120」がEASA(欧州航空安全局)の型式認定を4月20日に取得したと発表した。今後、同エンジンを搭載する小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の欧州内での納入を本格化させる。

EASAから型式認定を取得したHF120(ホンダ提供)

 同社は2015年5月、EASAに型式認定取得を届け出て、2015年第4四半期の取得を見込んでいた。

 HF120は本田技研工業(7267)とゼネラル・エレクトリック(GE)が共同開発したエンジン。低燃費、耐久性、低騒音、低エミッションで、定格推力2095ポンド。一体型ファンローターやカーボンコンポジット製の軽量なガイドベーンなどの特長がある。

 2015年3月には、FAA(米国連邦航空局)の製造証明(PC)を取得。FAAがジェットエンジンに対しPCを授与するのは23年ぶりで、型式認定は2013年12月に取得している。

 HF120はホンダジェットに搭載するほか、セスナのビジネスジェット サイテーション525シリーズ中古機にも換装できる。ホンダの米国子会社ホンダ エアロ(HAI)は、同エンジンを同社バーリントン工場(ノースカロライナ州)で生産する。同工場は今年2月、FAAからMRO(整備・修理・分解点検)認定を取得。これにより量産エンジンの組み立てのほか、重整備が可能になった。

 ホンダジェットはこれまで、北米と欧州で100機以上を販売している。主に個人や企業の自家用機として、購入されている。5月23日現在、全世界で9機を納入している。内訳は米国に6機、メキシコに1機、欧州に2機。

 欧州では今年4月20日から引き渡しを開始。欧州中部エリアを担当する販売会社、独ラインランド・エア・サービス(Rheinland Air Service、RAS)に引き渡している。5月23日には、EASAから型式証明を取得している(関連記事)。

 GEホンダはHAIとGEの折半出資子会社。

関連リンク
GE Honda Aero Engines
HondaJet
Europian Aviation Safety Agency

HF120関連
ホンダジェットのエンジン、EASAの型式認定取得へ(15年5月19日)
ホンダジェットのエンジン、FAAの製造証明取得(15年3月18日)
ホンダジェットのエンジンHF120、出荷開始 今年中にHAIへ生産移管(14年11月13日)
ホンダジェット用エンジン、セスナ中古機に換装(14年10月21日)
ホンダジェットのエンジン、FAAから型式証明取得(13年12月16日)

欧州での動き
ホンダジェット、EASAの型式証明取得 欧州での納入本格化(16年5月24日)
ホンダジェット、欧州でも引き渡し 100機超で受注好調(16年4月21日)
ホンダジェット、欧州初飛来 販社も決定(15年5月18日)

欧州以外での動き
ホンダジェット、引き渡し開始(15年12月24日)
ホンダジェット、FAAの型式証明取得 引渡開始へ(15年12月10日)
ホンダジェット、FAAの型式証明取得へ 週内に試験終了で(15年11月18日)
ホンダジェット、ブラジルで受注目指す 中南米見本市出展へ (15年7月21日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post