「阪神タイガースとコラボすると、神戸も活気づくのでは」。プロ野球・阪神タイガースのロゴを機体にデザインしたスカイマーク(SKY/BC)の特別塗装機「タイガースジェット」は、ある機長の発案で誕生した。
父の代からのタイガースファンで寅年生まれの益田敏弘機長は、神戸空港発着便を担当している。昨年スカイマークのパイロットと佐山展生会長との懇親会があった際、冒頭の提案をした。同じく父の代からのタイガースファンだという佐山会長が即断し、プロジェクトがスタートした。
5月20日、スカイマークはタイガースOBの江本孟紀さんらを招いた招待フライトを開催。「最近タイガースジェットを飛ばすと聞き、本当に驚いた」と話す益田機長が操縦を担当した。神戸-長崎線や那覇線が神戸空港へ進入時に使用する飛行進入経路「BERTH-KAKEF-OKADA」を、羽田から神戸へ向かう招待フライト1985便でも飛んだ。
招待フライトの高度は1万6000フィート。富士山が良く見える高度を選んだという。
この経路は、タイガースで活躍したランディ・バース選手、掛布雅之選手、岡田彰布選手にちなんだもの。球団初の日本一を達成した1985年から便名が付けられた招待フライトでは、少し遠回りになるものの、経路もタイガース色を出した。
益田機長と組んだ工藤貴章副操縦士や、先任客室乗務員の田中正幸さん、客室乗務員の藤田依里さん、吉谷真梨子さん、森本真代さん、稲田美香さんは、タイガースファンや野球好き。神戸空港をベースとする藤田さんは、1985年の御堂筋パレードで取材を受けた経験を持ち、羽田空港ベースの稲田さんは野球の名門智弁学園出身、神戸出身・寅年生まれの吉谷さんは大の阪神ファンで、リストバンドなど私物のタイガースグッズも身につけて乗務した。
佐山会長は、「発案を聞いておもろいなと思った。民事再生手続き中だったので、終結しないとなかなか出来ないため、注力した」と振り返る。巨人ファンの社員はどう受け止めているかを尋ねると、「闘争心を燃やしてもらう」と話した。
タイガースジェットは、2機のボーイング737-800型機にタイガースの虎ロゴをデカールで描いた機体。前方左と後方左右ドアと客室側から見た左右のエンジンカウルの計5カ所に虎ロゴ、機体後部左右に「Tigers」のロゴが描かれている。
初号機(登録番号JA73NL)は4月27日から、2号機(登録番号JA73NM)は5月10日から運航を開始。20日の招待フライトでは初号機が使用された。運航路線はスカイマークが就航する全路線で、機材繰りの都合上、当日まで決定しない。10月末までの運航を予定している。
機内ではタイガースのレプリカユニフォームを着た客室乗務員が出迎え、“六甲おろし”として知られる『阪神タイガースの唄』のインストルメンタル・バージョン(歌なし版)を流す。乗客にはオリジナルうちわを配り、オリジナルのスポーツタオル(1枚1500円)を機内販売している。
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