川崎重工業(7012)は5月17日、航空自衛隊が導入を予定している次期輸送機C-2の量産初号機(機体番号68-1203)が初飛行に成功したと発表した。
C-2の量産初号機は17日午前11時28分、航空自衛隊岐阜基地を離陸。約3時間飛行後、同基地へ着陸した。
C-2は現行の輸送機C-1の後継機で、全長43.9メートル、全幅44.4メートル、全高14.2メートルで、最大積載量はC-1の約3.8倍となる約30トンを計画。航続距離は12トン搭載時で約6500キロとなる見通し。エンジンは米GE製CF6-80C2を2基搭載し、スラストリバーサーを用いた自力後進にも対応する。
コックピットにはヘッドアップディスプレー(HUD)を装備し、フライバイワイヤによる操縦システムを採用した。
川崎重工は2011年度に量産初回契約を受注。量産機の設計や製造を進めてきた。初号機納入は2016年度内を予定している。
2001年度から同時開発を進めている海上自衛隊の固定翼哨戒機P-1は、2012年9月25日に量産初号機(機体番号5503)が初飛行に成功し、2013年3月26日に防衛省へ納入している。
関連リンク
川崎重工業
・川崎重工、16年3月期純利益10.8%減 17年3月期は営業益大幅減へ(16年5月17日)
・787-10の前部胴体、川重が組立開始 2週間前倒し(16年3月16日)
・川崎重工、米国に777X製造の新施設 17年5月稼働、ロボットで自動化(15年12月25日)
・川重P-1哨戒機、量産初号機の初飛行成功(12年9月27日)