富士重工業(7270)は5月12日、社名を「株式会社SUBARU」に変更すると発表した。6月28日に開かれる株主総会で承認後、2017年4月1日付で変更を予定している。
富士重工は1917年に中島知久平氏が創設した飛行機研究所を礎とし、1918年に中島飛行機製作所、1931年に中島飛行機株式会社に改称。終戦を迎えた1945年に富士産業株式会社への改称に伴い、航空機製造から民需産業への転換を図った。その後、1953年に現在の社名となった。
SUBARU(スバル)の由来は、「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれる星団の名前。富士重工が中島飛行機の流れをくむ5社の資本出資により設立されたことにちなみ、名付けられた。自動車の名前に和名を使ったのは同社が初めてで、1958年発売の軽自動車「スバル360」からスバルブランドを展開している。
富士重工の航空宇宙カンパニーでは、ボーイング777型機や787、防衛省の哨戒機P-1や輸送機C-2の中央翼を製造。4月27日には、愛知県の半田工場内に建設した次世代大型機777Xの中央翼を製造する組立工場で竣工式を開いた。
2016年3月期通期の連結決算は、純利益が前期(15年3月期)比66.7%増の4366億5400万円。売上高が12.3%増の3兆2322億5800万円、営業利益が33.7%増の5655億8900万円、経常利益が46.6%増の5769億72000万円だった。
航空宇宙事業部門は、売上高が前期比7.0%増の1528億円、セグメント利益は3.8%減の182億円だった。
2017年3月期通期の業績予想は減収減益を見込む。売上高が2016年3月期比1.9%減の3兆1700億円、営業利益が25.7%減の4200億円、経常利益が27.2%減の4200億円、純利益が32.9%減の2930億円となる見通し。為替レートは1ドル105円(前年実績121円)、1ユーロ120円(同133円)を想定している。
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富士重工業
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