国土交通省航空局(JCAB)はバニラエア(VNL/JW)に対し、4月17日に発生した国際線旅客の誤誘導について、19日付で厳重注意とした。JCABは同社に対し、4月22日までに原因究明と再発防止策を報告することを求めている。
*報告書を提出(記事はこちら)。
旅客誤誘導は17日午後10時すぎに発生。バニラエアの台北発成田行きJW104便の乗客159人のうち、50人(日本人41人、外国人9人)が入国手続きをしない状態で入国した(経緯はこちら)。
当日は成田空港での強風により、当該機は中部空港(セントレア)に目的地変更(ダイバート)した。中部での給油後、成田に向けて出発。成田に到着後、利用者はバス3台で到着ゲートに向かった。
構内を走るランプバスは、東京空港交通が運行している。東京空港交通によると、本来は国際線到着ゲートに向かうところを国内線到着ゲートに向かったという。
3台すべてのバスは誤ったゲートに到着後、利用客は国内線専用の手荷物引渡場を通過し、一般エリアに出た。このうち数人がターミナルビル2階の同社チェックインカウンターに対し、入国審査場を通過していないことを申告し、発覚した。
手続きしないで入国した50人以外の乗客109人は国内線到着バスゲートに戻り、バスで国際線バスゲートに引き返した。その後、入国審査を受け一般エリアに入った。厳密に言うと、直後に手続きをした109人も入国審査前に国内線エリアを歩いているので、審査を通過せずに入国したことになる。
審査未通過の50人のうち、日本人3人は直後に手続きを完了し、入国した。バニラエアは残り47人の当該客すべてに連絡し、空港に戻り入国審査を通過するよう呼びかけた。このうち日本人と外国人6人ずつの計12人が、20日午前11時までに入国審査を済ませた。入国審査を済ませていないのは日本人32人、外国人3人の計35人。
バニラエアは4月18日、東京空港交通に対し、配車連絡方法を国際・国内線で明確にし、誤認しないように変更した。また、配車変更時は電話やファクスなどを併用し、相互確認を強化・徹底するとした。
関連リンク
国土交通省
バニラ・エア
東京空港交通
成田空港第3ターミナル
入国管理局
・バニラエアの入管未通過入国、バス会社が誤認 国交省に再発防止策(16年4月23日)
・台北からの乗客50人、審査通過せず入国 バニラエア、成田着便で(16年4月18日)