エアバスは現地時間2月9日、A321neoが初飛行に成功したと発表した。独ハンブルクを出発し、上空を5時間29分飛行した。
初飛行した機体(登録番号D-AVXB)に搭載したエンジンは、CFMインターナショナル製LEAP-1A。飛行中はエンジンスピードやフライト・エンベロープ、システムの動作を検証した。
A320neoファミリーはA321neo(1クラス240席)のほか、A319neo(同160席)とA320neo(同189席)の3機種で構成。エンジンはLEAP-1Aのほか、米プラット&ホイットニー製「PW1100G-JM」の2種類から選択できる。
A321neoは初号機の引き渡しを2016年末に予定。新型エンジンのほか、翼端に大型ウイングチップ「シャークレット」を取り付け、客室も改良する。2020年までに現行のA320ceo(従来型)と比較して、1座席あたり燃費を20%向上させる。
A320neoは2014年9月にPW1100G-JMで、2015年5月にはLEAP-1Aで、それぞれ初飛行に成功。2016年1月には、PW1100G-JMを搭載したA320neo(登録番号D-AINA)を、ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)へ引き渡している。
2015年12月末現在、A320neoファミリーは3機種合計で4471機受注。内訳はA319neoが50機、A320neoが3327機、A321neoが1094機。ルフトハンザはA320neoを61機、A321neoを40機発注している。
日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が、A320neoを7機、A321neoを26機発注。A320neoは2016年度から2018年度に、A321neoは2017年度から2023年度にかけて受領する。
受注が進むA321neo
・ガルフ・エア、A320neoファミリー29機発注(16年1月23日)
・春秋航空、A320neoなど60機発注 A321neoも(15年12月3日)
・ターキッシュエア、A321neoを20機追加発注 92機に(15年12月3日)
・ベトジェット航空、A321を30機追加発注(15年11月12日)
・アシアナ航空、A321neoを25機確定発注(15年11月7日)
A320neoはルフトハンザ ドイツ航空に納入
・ルフトハンザのA320neo初号機、フランクフルト-ハンブルク線に 年内5機体制へ(16年1月27日)
・エアバス、A320neo初号機納入 ルフトハンザに(16年1月21日)
A320neo関連
・A320neo、EASAとFAAから型式証明を同時取得(15年11月25日)
・A320neo、LEAP-1A搭載機が初飛行 CFMの新エンジン(15年5月20日)
・エアバス、A320neoの初飛行成功(14年9月26日)
他社の初飛行
・ボーイング、737 MAXの初飛行成功(16年1月30日)
・MRJが初飛行 YS-11以来53年ぶり、”11″並びの日(15年11月11日)