日本航空(JAL/JL、9201)は1月20日、国際線機材のボーイング777-200ER型機を新仕様機に改修し、東南アジア路線から順次就航させると発表した。7月以降、羽田-バンコク線、シンガポール線を中心に投入し、冬以降にはホノルル線にも展開する。
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—記事の概要—
・ビジネスはフルフラット
・777-300ERは全機改修済み
ビジネスはフルフラット
JALは777-200ERを11機保有。主に東南アジアなど中長距離路線に投入している。しかし2013年以降、国際線に新仕様機が次々と投入されていく中で、777-200ERは中大型機では唯一、新仕様への改修が未着手となっていた。
現行仕様のシート配列は3種類あり、大別すると3クラス245席仕様(ビジネス56席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー149席)と、2クラス312席仕様(ビジネス28席、エコノミー284席)の2種類がある。
今回の改修では、3クラス構成の新仕様機となり、ビジネスクラスとプレミアムエコノミー、エコノミーを設ける。ビジネスクラスはフルフラットシート「スカイスイート」、プレミアムエコノミーには「スカイプレミアム」、エコノミーはシートピッチが広いシート「スカイワイダー」を導入する。
777-200ERを改修する計画は、2015年2月に発表済み。今回は投入時期と路線の概要を発表した。新客室仕様や就航時期の詳細は、今後発表する。
777-300ERは全機改修済み
JALは2013年1月、長距離国際線用機材ボーイング777-300ER型機の新仕様機「スカイスイート777」を、1路線目となる成田-ロンドン線(当時)へ投入。2014年7月には、13機すべての777-300ERの改修を終え、現在は欧米路線を中心に運航している。
スカイスイート777仕様の777-300ERは、ビジネスクラスに「スカイスイート」、エコノミーは「スカイワイダー」など、ファーストとプレミアムエコノミーを加えた全4クラスに、新シートを搭載している。
座席数はファースト8席(改修前8または9席)、ビジネス49席(77または63席)、プレミアムエコノミー40席(46または44席)、エコノミー147席(115または156席)の計244席で、改修前より席数を抑えた。
JALはスカイスイート777を皮切りに、国際線用機材の改修を2012年度に開始。2013年12月には、767-300ERに新シートを導入した「スカイスイート767」が就航している。787-8の新仕様機「スカイスイート787」は、2014年12月に就航した。スカイスイート767は東南アジア路線やホノルル線などに、スカイスイート787は中長距離国際線に投入されている。
今回の777-200ERの客室改修で、国際線用中大型機の新仕様機が出揃う。
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日本航空
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