全日本空輸(ANA/NH)が、自社のFacebookファンと接するイベント「ANAファン感謝祭」。今年で3年目を迎え、1年目は羽田空港のみだったものが、2年目は伊丹と中部(セントレア)が加わり、さらに今年は新千歳と福岡、那覇を加えて6空港での開催となった。
数少ないオフラインイベントということもあり、毎年人気が高い。今回は6空港全部で倍率28.1倍となる3087件の応募があり、12月19日に開かれた今年最後の羽田は、約100倍の1746件の応募があった。ANAのFacebookページのファン1人が当選するとペアで参加できるもので、19日は定員30人に対して関東近郊から29人が参加した。
感謝祭ではパイロットと客室乗務員による航空教室や、羽田空港内にあるフライトオペレーションセンターの見学が行われた。航空教室では、ボーイング767型機の教官を務める松本優一機長と、国内線チーフパーサーと国際線エコノミークラスパーサーの資格を持つ客室乗務員の吉村菜織さん、国内線と国際線ビジネスクラスに乗務する池田友菜さんの3人が講師を務めた。
—記事の概要—
・3000円は“さん・ぜん・えん”ではない
・当たり前のことの説明「難しい」
・人とのコミュニケーション「非常に大事」
講師を務めた松本機長と吉村さん、池田さんは、感謝祭を通じてどのようなことを感じたのか。そして、どのような後輩を求めているのだろうか。
3000円は“さん・ぜん・えん”ではない
航空教室が始まったばかりのころは、やや参加者が緊張している様子だった。こうした雰囲気を察してか、松本機長が機体の特徴や、機長と副操縦士の制服・制帽の違い、パイロットの出社時の打ち合わせの様子などを、ユーモアを交えて説明していくと、次第に参加者もリラックスしてきたようだった。
「サービスの訓練で、(機内販売品の値段で)3000円を関西弁のアクセントで“さん・ぜん・えん・でございます”と思わず言ってしまうと、教官から『さんぜんえん、ですよね』と直されていました」。池田さんが、新人訓練のエピソードを交えて自己紹介すると、会場が笑いに包まれた。乗客への言葉遣いは、あくまでも標準語だ。
池田さんと吉村さんは、客室乗務員が出社してから乗務を終えるまでの流れなどを、参加者に説明した。吉村さんは、「搭乗時に硬い表情だったお客様が、笑顔で降りてくださるとうれしいです。みなさんに笑顔で降りていただけると、やりがいにつながるんです」と、日々の乗務で感じたことを織り交ぜて、客室乗務員の仕事を説明していた。
当たり前のことの説明「難しい」
3回目となった今回の感謝祭では、閉会直前にパイロットや客室乗務員、空港旅客係員らANAグループ社員で構成する「ANA Team HANEDA Orchestra」が登場。ヴァイオリンとチェロ、フルート、サックス、トランペット、トロンボーン、キーボード、ギター、ベース、ドラムの11人編成によるサプライズ演奏を披露した。
今回航空教室の講師を務めた3人は全員がオケのメンバー。松本機長がギター、吉村さんがチェロ、池田さんがサックスを演奏し、葉加瀬太郎さんの「情熱大陸」や「アナザースカイ」、T-SQUAREの「トゥルース」など、熱のこもった演奏に拍手が贈られた。トゥルースでは、松本機長がオリジナルに近いギターソロで会場を盛り上げた。
3人とも、当初は演奏メンバーの一員として感謝祭に参加予定だった。ところが、航空教室の講師もということになり、松本機長は羽田のほかに那覇と伊丹で、吉村さんと池田さんは羽田で講師を担当することになった。
こうしたイベントで、講師役を引き受けるのは今回が初めてという松本機長は、「専門用語で
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