成田国際空港会社(NAA)は12月17日、第2ターミナルに増設したスポット(駐機場)と搭乗口の供用を開始した。中大型機と小型機どちらにも対応できる「マルチスポット」で、年末年始の繁忙期に備える。第2ターミナルへのマルチスポット設置は、今回が初めて。
増設したのは第2ターミナル本館の南端。地上3階建て、延床面積は約1万6400平方メートルで、ボーイング737型機やエアバスA320型機など小型機の場合は4機、767や777、A330、A350 XWBなどの中大型機は2機駐機できる。
スポット番号は67番と68番。増設により、第2ターミナル内のスポット数は、28カ所から32カ所に増えた。固定橋には扉を設置し、扉を開閉することで旅客動線を国内線と国際線で使い分けられる「スイングゲート機能」を備えた。
出発コンコースには案内サインの誘導のほか、動線に沿うようにデザインした天井で、行き先が直感的に分かるようにした。
当初、両スポットはスカイマーク(SKY/BC)がA380を導入することを前提に、整備が開始された。このため、大型機の最前方左側ドア(L1ドア)とその次位のドア(L2ドア)用の搭乗橋2本のほか、A380の2階ドア用となる3本目の搭乗橋が設けられるよう、途中まで工事を終えている。今後3本目の搭乗橋を設置するなど、工事の続きを行えば、A380の2階ドアにも対応できる。
新スポット出発初便となったのは、日本航空(JAL/JL、9201)のグアム行きJL941便(ボーイング767-300ER、登録番号JA614J)。乗客224人(うち幼児8人)を乗せ、定刻の午前10時45分に67番スポットを出発した。
出発前に開かれた記念式典で、NAAの夏目誠社長は「12月17日は、ライト兄弟が動力飛行機による初飛行に成功した日。初便の利用者にとっても思い出に残る旅行になってほしい」と述べ、JL941便の毛利洋志機長に初便を記念した花束を手渡した。
*写真は8枚。
*供用開始前のスポットを撮った写真特集はこちら。
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成田国際空港
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