国産初のジェット旅客機、三菱航空機の「MRJ」が11月11日に初飛行して、まもなく1週間が経つ。午前8時40分すぎにパイロットが搭乗してドアが閉まり、午前9時35分に愛知県の県営名古屋空港(小牧空港)を離陸したMRJは、1時間27分後の午前11時2分、同空港へ着陸した。離陸と着陸の瞬間には、招待客から歓声と拍手があがった。
「離陸速度に達すると、飛行機が飛びたいと言っているようだった」と、航空自衛隊出身で三菱航空機のチーフテストパイロットの安村佳之機長は、離陸の瞬間をこう振り返った。昨年10月のロールアウトでは、機体の美しさが絶賛されたが、外観だけではなく航空機としての性能も期待できるようだ。
米プラット・アンド・ホイットニー製のGTF(ギヤード・ターボファン)エンジン「PurePower PW1200G」も好調。離陸時に残したものは、静かなエンジンのみだった。PurePowerシリーズは、低圧コンプレッサーとタービンでは異なる速度でファンを回転できるシステムを採用しているのが特徴で、新設計のエンジン・コアを組み合わせて燃費と排気、騒音を改善している。
一方、インターネットサイト「USTREAM(ユーストリーム)」による生中継は、アクセスが殺到してつながらなくなり、離陸の瞬間を視聴できなかった人もいた。今回の特集では、出発から到着までを45枚の写真で振り返る。
*写真は45枚(出発準備→出発→離陸→着陸→到着→展示)。
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