ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)は10月27日、ファミリーマート(8028)と航空券販売で提携すると発表した。国内線と国際線の航空券を、11月10日からファミリーマート店内に設置されたマルチメディア端末「ファミポート」で販売する。
ネット苦手な人集客
ジェットスター・ジャパンは、ウェブサイトでの購入が苦手な人や、クレジットカードを持っていない人を対象に、コンビニ販売を実施。2013年7月に提携したローソン(2651)のほか、2014年1月からはミニストップ(9946)にも販路を広げ、現金払いによる航空券のコンビニ販売を進めてきた。
先行する2社と同じくファミリーマートでも、店内に設置されたファミポートで予約すれば、レジで現金またはクレジットカード「ファミマ T カード」のいずれかで航空券を購入できる。予約便の変更や取り消しなどは、ジェットスターのコールセンターで応じる。購入時は連絡先の電話番号とメールアドレスの入力が必要で、1人1区間につき国内線650円、国際線850円の取扱手数料がかかる。
予約は出発時刻の6時間前まで受け付ける。ファミポートの予約画面では、受託手荷物や座席指定などができる。1度に予約できる人数は最大12人(幼児2人)までで、総額30万円以上の申し込みはできない。
ファミリーマートは、国内47都道府県に約1万1500店舗を展開。中山勇社長は、コンビニ業界は依然成長分野であるとして、異業種との連携の必要性に触れた。ジェットスター・ジャパンとの提携については、「大変心強いパートナー。さらに利便性が高まる」と、メリットを強調した。
ジェットスター・ジャパンの片岡優会長は、「コンビニは日本人の生活になくてはならない。ますますLCCが身近になる」と述べ、コンビニを販売チャネルとして活用することで、新規利用者の掘り起こしを狙う。
地方比率高いコンビニ販売
コンビニ販売について片岡会長は、「地方での比率が高く、就航地が集中している西日本での利用が多い」と現状を説明した。また、ファミリーマートの中山社長は、他のLCCとの提携については「検討していない」と述べ、海外店舗への展開は国内での販売実績を分析した上で検討する考えを示した。
ジェットスター・ジャパンは売上の8割が自社のウェブサイトでの直販で、残り2割が旅行代理店やコンビニ決済など非直販となる。ファミリーマートとの提携により、ジェットスター・ジャパンは既存の提携コンビニを合わせると、全国2万3000店舗以上で利用者が航空券を購入できるようになる。また、旅行代理店経由の販売も強化し、団体旅行や対面販売を好む利用者の取り込みを進めていく。
国際線強化を進めるジェットスター・ジャパンは、11月27日の成田-台北(桃園)線開設を皮切りに、12月には関西空港と中部空港(セントレア)からも台北線を新設。香港に続く2都市目の就航地で、2016年春には成田と関空からフィリピンへの就航を目指す。
夜間を中心に国際線を拡充することで、機材稼働率を高めて運航コストの引き下げを図る。
関連リンク
ジェットスター・ジャパン
コンビニ関連
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