国土交通省航空局(JCAB)は10月20日、保安検査後の免税店での液体物販売について、不正開封を防止する袋に入れた状態で許可すると発表した。10月27日から成田と関空、中部(セントレア)の免税店で、羽田でも12月中に導入する。導入後は海外の空港で国際線に乗り継ぐ利用者も、液体物を購入できるようになる。
対象となるのは空港内の免税店で、成田35店舗と関空20店舗、中部6店舗。各空港の免税店のほか、市街地の「空港型免税店」も対象となる。消費税免税店は対象外。
使用する袋はSTEBs(Security Tamper Evident Bags)と呼ばれるもので、開封した場合に痕跡が残る。STEBsを利用することで、これまで控えていた100ミリリットル以上の酒や化粧品などの液体物を販売できるようになる。
海外の空港で国際線に乗り継ぐ場合、100ミリリットル以上の液体物を乗り継ぎ先の機内に持ち込むことを禁止する「量的制限規制」がかかる。液体物を持ち込む場合は受託手荷物に入れる必要がある。
空港型免税店は市中にある店舗で、出国する日本人と外国人が利用できる。店舗で購入後、出国手続き後に商品引き渡し所で受け取る。利用者が国内で使用する恐れがないため、消費税と関税、たばこ税、酒税を免除できる仕組み。
消費税免税店は、出国する外国人と海外に居住する日本人が利用できる。商品は店舗で受け取り、未使用の状態で出国する。国内で開封した場合、消費税の課税対象となる。免税になるのは消費税のみで、関税、たばこ税、酒税は課税される。
乗り継ぎ時に100ミリリットル以上の液体を所持している場合、その場での破棄や消費するなどして機内に持ち込まないようにする必要がある。
関連リンク
国土交通省
成田国際空港
関西国際空港
中部国際空港 セントレア
・中国人旅客、免税店での購入額いくら?(15年2月7日)