三菱重工業と米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)は8月9日、MRJが搭載するP&W社製エンジン「PurePower PW1200G」の最終組立と要求性能を満たしているかを確認する「領収運転試験」を、名古屋誘導システム製作所(愛知県小牧市)で行うことで合意した。燃焼器や高圧タービンディスク、ケースの開発や製造も行う。
名古屋誘導システム製作所からは、燃焼器やケースの試作品がすでにP&Wへ納入済み。最終組立と領収運転試験で使う組立用治工具や試験設備の手配が行われているという。最終組立ではエンジンの各部品の仕様をP&Wの技術要求に適合させる必要があるため、管理システムの開発も進められている。
三菱重工はこれまで民間航空機用エンジンの分野で、P&WのPW4000やIAE社のV2500、ロールス・ロイス社のトレント1000などの開発や製造を手がけている。
MRJを開発する三菱航空機では、機体とエンジンの双方を三菱重工が最終組立を行うことで、緊密で柔軟な生産体制が構築されることを期待しているという。