仏パリ郊外のル・ブルジェ空港で6月15日から21日まで開かれた、第51回パリ航空ショー。日本に関連する話題としては、日本航空(JAL/JL、9201)グループの日本エアコミューター(JAC/JC)によるATR42-600型機の発注、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)のエアバスA320型機の追加発注などがあった。
一方、昨年のファンボロー航空ショーで2社から受注を獲得した三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」は、今回のパリ航空ショーでは受注獲得に至らなかった。
航空ショーと言えば、前述2社の発表のように機体メーカーと航空会社による機体発注が、ニュースの目玉のひとつとなる。一方、契約そのものはショーの開催前に決まっており、発表はセレモニーとして開かれるだけだ。つまり、パリ航空ショーが開かれる前から、今回は受注に至らないことは決まっていた。
パリ航空ショーで会見した三菱航空機の森本浩通社長は、「お客様は結果を見たいとおっしゃっている。時間の問題であり解決できる」として、初飛行後の受注に期待を寄せた。今年9-10月期に予定している、飛行試験初号機(登録番号JA21MJ)の初飛行がスケジュール通り実施できるかで、今後の受注が順調に進むかが決まると言えるだろう。
ショーの会場には、導入を検討する航空会社やエアライン向けに、内装を一部変更したモックアップや、ロックウェル・コリンズ製のコックピット用計器システムのデモ画面が展示された。
モックアップは従来と同じく、前方に上級クラスシートを2-1席配列で2列、普通席を2-2席配列で3列配置し、後部には左側にラバトリー(洗面所)、右側にギャレー(厨房設備)を備えた状態で展示された。
昨年のファンボロー航空ショーで展示されたモックアップでは、上級シートの外装がダークグレー系だったが、今回は茶色に近いベージュ系として、モックアップ全体が明るめに仕上がっていた。三菱航空機によると、シート自体の仕様は変更しておらず、外装のみ変えたという。同社幹部は「ショーでは明るめのシートの方が顧客の反応が良い。しかし、実際に機体に装備されるのは汚れが目立ちにくい暗めの色になるだろう」と話した。
コックピットに装備される計器システムは、4つの15インチLCDを使用。地図の表示などパイロットがより効率良く情報を得られるように、ロックウェルのシステムをベースに三菱航空機が仕様を定めていった。
特集・パリ航空ショー2015では、各社が発表した機内や展示品などを取り上げる。第1回目の今回は、従来より明るい印象になったMRJのモックアップと計器システムのデモの様子を掲載。また、昨年公開されたモックアップも、比較対象として載せた。
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