企業, 空港 — 2015年6月26日 06:00 JST

成田からバスで観光地 立山黒部に夜行路線開設へ

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 成田国際空港会社(NAA)は6月25日、成田空港から観光地に向かう高速バス路線を開設すると発表した。第1弾は成田空港と立山黒部アルペンルート(富山)・白馬(長野)を往復する夜行バス路線を7月31日にスタート。新幹線などと比較し運賃を低価格にすることで、訪日客などの需要掘り起こしを狙う。

観光地へのバスが発着する成田空港第3ターミナル=15年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 「Narita Air & Bus」で、成田空港を各観光地への観光ゲートとして活用するのが狙い。今回の路線は、午後11時台に成田を出発し、午前5時に成田に到着する。LCCを始めとした、午後10時台の到着便や午前6時台の出発便の需要拡大を図る。

 同路線はWILLER EXPRESS(ウィラー・エクスプレス)北信越が運行する。通常運賃は片道5800円から6800円に設定。7月31日から9月30日まではキャンペーン価格として、座席数限定で3000円で提供する。同路線は立山黒部アルペンルートがオープンする4月中旬から11月下旬まで運行する。

 YCAT(横浜・西区)からも利用できる。往路は午後11時5分に成田空港を出発しYCATを経由。東部湯の丸や信濃大町駅前、扇沢などを経由して、翌日午前7時40分に白馬八方に到着する。復路は午後9時20分に白馬八方を出発。白馬五竜や大町温泉郷入口などを経由して、翌日午前5時に成田空港に到着。復路はYCAT行きとなる。成田空港-白馬八方間の所要時間は、往路が8時間35分、往路が7時間40分。成田空港では第3ターミナルの発着となる。

 利用にはインターネットなどでの事前予約が必要。出発5分前まで予約を受け付ける。成田空港内にカウンターなどは設置しない。

 NAAでは、今回の路線の利用状況により、今後の路線拡大を検討。団体ツアー以外ではアクセスしにくい観光地への運行を視野に入れている。今回の路線は「初めての試みで手探り」(NAA)のためYCAT経由とした。YCATにはWILLER EXPRESSが乗り入れ、名古屋や関西、中国、四国方面に運行している。

 成田空港から富山駅まで、京成スカイライナーや北陸新幹線を利用した場合、最短で3時間56分、片道1万4785円かかる。途中、日暮里駅と上野駅で乗り換える必要があり、夜間の運行はない。

関連リンク
成田国際空港
WILLER TRAVEL

成田空港、LCCターミナルが開業 初便はジェットスター札幌行き(15年4月8日)